02年の夏にカシオペアを見に行った。そこで神保さんが使っていたスネアは、ちょっと古いヤマハのバーチ製ピッコロにウッドフープを付けたものだ。なかなかいいなと思った。まあ、現行品ではなく入手も簡単ではないだろうということで、買おうとは思わなかった。
私はなかなかミーハーだ。初代神保シグネーチャーのスネアも持っていた。13インチということで手放してしまったけどね。シグネーチャー・モデルだと、パールのジョン・ロビンソンはまだ持っているし、デイブ・ウェックルのアルミとメイプル13、スティーブ・ガッド、デビッド・ガリバルディ、デニス・チェンバースなどを過去には持っていた。それ以外でも、大坂さんが使っていたメイプルカスタム・ヴィンテージ、菅沼さんのと同じFRP胴、則竹さん愛用の、ヤマハの方のジョン・ロビンソンなども持っていた。
いつものようにヤフオクを眺めていると、件のスネアと同じ年代のものが出ていた。アンチメイプルの私。色も神保さんが使っていたのと同じ黒。ただし、4インチではなく5半。ピッコロはここんとこ避けてる。またこれが、モデル名はわからない、スナッピーは無い、スネアサイドにも打面用のヘッドが張ってある、などなどシロート臭い。ま、安かったら買おうかなと思っていたが、かなり安く落ちてしまった。こういう画像や文章がだめだめなのはねらい目なんだよね。
モノはバーチカスタム・アブソリュートが出る前のバーチだ。
はいはい来ました。ステッカーを貼った後があるね。パーツ類はメンテすれば大丈夫かな位のレベル。で、ウッドフープを付けるのが前提なんだよね。さっそく発注するのだった。まずはヘッドを交換し、素のままで使ってみる。うーむ。おおむね予想通りの音だな。ちょっと暗めで派手さが無い。私にぴったり。
DTT宇都宮のライブ前日、最終練習のちょっと前にウッドフープを取りに楽器屋へ行った。交換して練習に持っていこうと思っていた。さて、と、打面から、あれ、ボルトが短いな。続いてボトム。あー。ボルトが届かない。いつも使っているラディックのフラットタイプは、リムとヘッド面の段差が小さいんだよね。フラットタイプってくらいで。えいえいえい。うんしょ。てやー。あー、だめだ付かない。結局、最後の練習にはガッド・シグネーチャーを持っていくのであった。そして、帰りに楽器屋に寄り、レモのスネアサイドを購入。これはすんなり付いた。
明けてライブ当日。使ったことのないスネアを持って行く私。楽器にこだわりが無いのか、いいかげんなのか。リハの間にちゃちゃっとチューニング。結果はお聞きになったとおりだ。リムを換えてもそれほど大きくは印象が変わらない。しかし、家に帰ってから気づいたのだが、ボトムのボルトが1本抜け落ちていた。剛性が高いフープだと、トルクが不均等でもピッチが出ちゃう。ゆるんでても気づきにくいんだよね。TAMAのベルブラスフープでも同じ現象が出たことがある。12ラグのフープでもトルクが出なくて、すぐゆるんじゃうってことがあった。気を付けねば。
当初疑問に思ったのはボトムのリムに削りが入っていること。打面はスイッチを逃げるためなので納得できるのだが、同じようにボトムにも加工が入っている。型物だと上下で型を流用するとかあるけど、これって丸く作ってから削りだもんな。なんでだろう。カタログを見ても、そこの削りは見えないんだよね。しかし、実際に使うと理由がわかった。リムの径がでかくてスネアスタンドに入らないのな。それを避けるためにアームが入る分を削っているフンイキだ。なるほどね。そういえば、TAMAのベルブラスフープはフツーのスタンドに入らなかったもんな。
なんとなく、長くつき合えそうな気がする。気のせいかな?
YAMAHA Birch Snare BSD-095
(ヤマハ バーチ)
サイズ: 14×5.5
シェル: バーチ 6mm
カラー: ブラック・ラッカー
フープ: ヤマハ ウッドフープ(メイプル)
スイッチ: 両側調整
スナッピー: ラディック 20本 内面当たり
ヘッド: 打面 レモ・コーテッド・アンバサダー
裏面 レモ・スネアサイド
年式: 90年代後半
追記:
手放しました。