ビーチは、ドラムの素材としてはあまりポピュラーではない。70〜80年代のソナーはビーチ材をメインにしており、フォニックやシグネチャーといったトップモデルに使っていた。しかし時代はメイプルに流れ、いつしかビーチは使われなくなった。
そんな中、ヤマハは97年にビーチカスタムを市場に投入した。その後、01年にはビーチカスタム・アブソリュートへと進化した。しかーし、08年に生産中止となった。やはり、ビーチは人気が無いようだ。一方ソナーは、07年にSQ2シリーズでビーチを復活させたが、どうなのだろうか。
初代ビーチカスタムは、神保さんも菅沼さんも使ってたんだけどな。
カスタムシリーズの歴史はこちら。
初代ビーチカスタムは、後のビーチカスタム・アブソリュートより薄い。タムであれば、ビーチカスタムが6mmでアブソリュートは7.5mmだ。そのためか、けっこう音の印象が違う。初代のセットを何度か叩いたことがあるが、なかなか良かった。サイズがあれば欲しいなと思っていたが、ほぼ望みのサイズが出ていたので、思わず買ってしまった。
フロアタムの位置にタムを配するセッティングをメジャーにしたのは、スティーブ・ガッドだ。サイズと配置は、10,12(キック上)14,16(フロア位置)だ。それに影響を受けた神保さんは、ガッド+8タム。日本のフュージョンで影響力が大きかったと思われるドラマーは、神保さん、スクエアの則竹さん、ポンタさん、東原力哉さんあたりだが、則竹さん、ポンタさんはセッティングをころころ変えていたし、力哉さんはちょっと特異なトニー・ウィリアムズセット。なので、フュージョンおじさんは、神保さんの8,10,12,14,16TTにしていることが多い。則竹さんも、現在はこのセッティングだ。
ビーチって、イマイチメジャーになれないね。
YAMAHA Beech Custom (ヤマハ ビーチカスタム)
シェル: ビーチ 6mm 6プライ(タム) / 8mm 8プライ(バスドラム)
カラー: ライム・グリーン
フープ: スチール・プレス 1.6mm
サイズ:
キック: 22x16
タム: 8x8, 10x9, 12x10, 14x12
フロアタム: 16x16
ヘッド: レモ コーテッド・アンバサダー / クリア・アンバサダー
年式: 98〜01年