マイネルというのは、ドイツのシンバルメーカーだ。綴りは「MEINL」。しかしながら、おそらく市場シェアはかなり低い。友人でも使っているのは、ほんの少し。プロでも平山恵勇さんと熊谷徳明さんくらいかな、知ってるのは。
このたび手に入れたのは、バイザンスの新しめのものだ。
このバイザンス、なぜかトルコ製だ。Murat、İbrahimのDiril兄弟といとこのMustafa Dirilは、Istanbul(シンバルのメーカーね)で職人として働いていたが、3人は2000年に独立して地元のSAMSUNに工房を立ち上げた。きっかけは、Meinl(マイネル)からOEMの誘いを受けたからだ。彼らは、MeinlのByzanceシリーズの生産を始め、OEM専門のメーカーとしてスタートし、いろんなブランドのシンバルを作っていた。その後、このPaiste TwentyシリーズのOEMも始めたのだな。初期の歴史にはMuratの名前がよく出てくるが、営業担当だったのかな。しかし、2006年にはMustafaがSAMSUNとして独立し、2007年にMuratがMurat Dirilを立ち上げ、2008年にはIbrahimがDirilとして独立してと、バラバラになってしまった。
HPによると、ムラートは76年生まれで、イスタンブールを辞めたのが00年って、24歳の時。経験年数は、そんなに多くないよね。
こんな風にイスタンブールでは、本家イスタンブール(シンバルブランド)からのスピンオフが大量に発生している。
では叩いてみましょう。ピッチは低いがあまりダークではない。中域もフラットでクセが無い。しかし、ちょっとハードな演奏でも暴れる。暴れるとガシャガシャしちゃうので、がーっといけない。メインのライドにはキビシイな。
サイドのライドとしては、それなりに使えるかも知れないけど、自分はメインがフラットライドなので使いづらいな。
Meinl Byzance Jazz Thin Ride 20
(マイネル バイザンス・ジャズ・シン・ライド)
サイズ: 20インチ
厚さ: シン (Thin)
仕上げ: ハンド・ハンマリング ノーマルレイジング
重量: 1.7kg
年代: 不明