そもそもの発想は、Hipgigのキックって、あんなに長くなくていいよな、ということだった。サスティンが長くて使いづらい。しかしながら、20万超のキットを切るのはためらわれる。
そんなころ、某ヤフオクを見ていたら、MAPEXの練習用キットが安く出ていた。22のキックに10,12,14のタムなのだが、タムの深さが薄いのだ。これのタムを使い、キックは16のシェルとフープだけ買って、部品を移植すればいいんじゃないかと。ということで、早速落札。シェルはUS発注なのだが、じゃ、12と14のタムも頼んじゃえということにしたのだった。
ドラムって、意外とシェル(胴)は安いのよ。パーツを集めるのが高いので、キットを落とすというのは合理的かも。
シェルはケラーの、メイプル8プライ6mm。サイズは、16x10, 12x6, 14x7とした。DWに「Short Tom-Toms」というタムのサイズがあるが、これは昔は「Short Stack」と言っていた。このサイズに合わせた。よって、このキットは「Short Stack Kit」と命名する。
しかーし、発注したシェルが来ない。本来は2012年5月連休の工作になるはずだったのだが、来たのは夏休みが終わった頃だった。なので、そのまま放置されたのだった。そうこうするうちにZENNのキットなんかも買ってしまったりしたので、どんどん遅れてしまい、2014年の1月にやっと作業にかかったのだった。
このZENNのキットで学んだことがある。「フロア側のタムをキックにマウントする場合、キックが深くないと倒れる」ということだ。本来はキックにマウントしたいのだが、断念した。
では、作業工程を紹介する。
1) パーツの準備
まず、MAPEXのキットからパーツを外して、洗浄、コーティングを行う。ここで、14のタムが6テンションであることに気付く。悩んだが8テンションに変更することにした。足りなくなるラグは10から持ってくる。8テンションのフープはパール製の新品を調達した。タムホルダーベースとライザーのベースは、定番のパールBT-3という本来はタムに付くブラケットだ。タムブラケットは、悩んだ末ヤマハにした。14もタムホルダーによる保持とした。ライザーは、いつもはヤマハだが、今回はパールにしてみた。
2) シェルの塗装
次に、シェルにクリアを吹く。ホームセンターでアクリルの缶スプレーを2本購入し、ぶわっと吹いた。
3) シェルの穴開け
続いて、パーツの穴を開ける。ラグの位置決めをして、最初に1mmのドリルで穴を開ける。その後に6mmを裏からちょっといれ、表から入れて貫通。こうしないと、裏側が割れるのよ。
レッグやホルダーは、現物を合わせてマーキングして、同様に作業する。
4) 外装の貼り付け
外装はサンゲツというメーカーのリアテックという木目調カッティングシートだ。種類は、ゼブラウッドを選んだ。
5) 組み上げ
わわっとくみ上げる。あまり注意点は無い。
6) ヘッドを張る
タムは表裏ともレモのCS。少数派だ。トニーとか力哉さんとか。で、キックのミュートは、レモHK-MUFF-18を使用。
はい完成。
インダルスでシェイクダウン。音量も出るし、なかなかいいかな。しかしながら、自らのCSしばりがちょっと気になる。音程感が強いんだよね。また、14タムはスタンドマウントなのだが、安定性が悪く、リムジンではお客さんに倒されてしまった。
そこで2020年に、14タムを通常のフロアタムのようなレッグ保持に変更した。また、12タムのマウントは、他のセットとの互換性とさらばヤマハということで、カノウプスに変更した。さらに、打面ヘッドはコーテッドに変更した。
はいどうでしょう。あらー。フロアのレッグはもう少し長くないといつもの位置に来ない。音は、12タムはとキックはいいカンジだが、フロアがイマイチだなあ。
使っていってみましょう。
Keller Short Stack Kit (ケラー ショート・スタック・キット)
シェル: ケラー製 メイプル 8プライ 6mm
カラー: ゼブラウッド(サンゲツ リアテック)
フープ: スチール・プレス トリプルフランジ 1.6mm
サイズ: キック:16x10 タム:12x6, 14x7
ヘッド:
タム レモ・コーテッドアンバサダー / CS
キック レモ・エボニー / ピンストライプ・コーテッド
重量: 約13kg
年代: 14年