事の発端は、コロナ期の東京ジャズだ。大西順子(以下敬称略)が出演しており、自宅からの中継されていた。コロナ期で、ホールなどでのライブができない頃だ。
ドラムは吉良創太で、ドラムセットはタム無し。キックはシングルヘッドのものだった。あまりよく映っていなかったので詳細は不明だが、径は16か18くらいだったので、なにかしらの改造品と思われる。なるほど。運ぶのが楽ちんだよね。そもそも昔のロックなんか、フロントヘッドは鳴らしてなかったりしていたし。
ということで、まずシングルヘッドのキックを作ってみた。
タムをキックにコンバージョンするのは何度もやっている。しかし、今回のものは胴が短いので、いつもペダル取付に使っている、パールのジャングルキットは使えない。いろいろ調べて考えた案はふたつ。
1案:ウッドフープにして、ジブラルタルのライザーSC-BDPMを使う
2案:プレスフープのまま、ジブラルタルのSC-GFTPRを使う
ウッドフープにするとフープ代、クロー(フープを止めるフック)、テンションボルトなどでコストがかさむ。よって、2案を選んだ。
コンバージョンのベースは近くのリサイクルショップで買ってきたパールELXの16タム。カバリング仕様。これを丸のこで切断するのだが、いつもコツを忘れてしまう。やったあとに、ああ、こうするんだっけと思い出す。たましかやらないからなあ。胴は無塗装なので、クリアを吹く。外装はカッティングシート。サンゲツのリアテック、ブビンガ。レッグはアマゾンで中華製を購入。はいできあがり。
当初は、子供マーチング用の10インチスネア、12インチタムをそれぞれ改造してタム、フロアタムとしていた。これで、小学校低学年のレッスンをやっていた。
ある日、キックがシングルヘッドなんだから、タムもシングルヘッドにしちゃえと思い立った。10タムを真ん中で切れば、シングルヘッドのタムが2個できる。タムとフロアで径はいっしょでいいや。子供マーチング用改のタムは、ラグがセパレートじゃないのでそれができない。なので、某オークションで10タムを入手した。パールのVBX。うわ。新品同様だな。
では加工しましょう。まず、丸のこでぶった切る。塗装がキレイなのでこのまま使ってもいいかと思ったが、結局リアテックを貼付。中級機は胴の内面が塗装されていないので、エキゾチックのXP-OG1(ギター用の塗料)を薄く塗った。意味あるか不明。タムのブラケットは、軽量なパールのリズムトラベラー用とした。
まあ、ほとんどパールのリズムトラベラー・ライトと似たようなものだ。
あるところでリハをやることになり、これを持っていった。当初は、タム類をシンバルマウントにしていた。しかしながら、それってセッティングが出しにくいのね。なので、バスドラムにマウントすることにした。パールのBT-3を付けて、タムホルダーはアマゾンで中華製。フロアはタマのMC69というブラケットで保持。
ということで現在の姿になった。
キックのミュートは、タオルなどを置けばいい。画像にあるように、突っ張り棒でタオルを固定するアイデアを出した。素晴らしい、と思ったのだが、突っ張り棒の中のスプリングが鳴るのね。位相を変えると音が変わるので、気にならない様に調整。
音はシングルヘッドの音。もちろんイマイチ。フロアなんか、ノーミュートなんで、ぼいーん。ミュートしろよ。まあ、リハなんかはこんなのでいいかと。最近やってないジャズ研公民館セッションも、これでいいかな。
キックはシンバルケースに入る。もちろんシンバルとは別の。タムは、10のタムケースに2個入る。持ち運びは楽ちん。
みなさんも作ってみて下さい。
Pearl Conversion Pancake Kit
(パール コンバージョン パンケーキ・キット)
シェル:
キック: パール ELX バスウッド
タム / フロア パール VISION VBX バーチ 6プライ 8mm
サイズ:
キック 16×4
タム / フロア 10×4
カラー: サンゲツ・リアテック ブビンガ(カッティングシート)
フープ: スチール・トリプルフランジ 1.6mm
ヘッド:
キック レモ・コーテッド・エンペラー
タム レモ・コーテッド・アンバサダー