ドラム

Pearl Reference Snare RF1450S/C

 ソナーのアーティスト・シリーズに27ply、28mmのスネアがある。OCDPの30plyというのも楽器店に並んでいるが、メーカーのHPを見ると、50plyまで作りそうなことが書いてある。これら、27plyとか30plyの厚さは30mmくらい。従来の厚胴でだいたい10mmくらい。その3倍近くあるのってどんな音がするのだろう。しかしながら、どちらもかなり高価だ。ちょっと冒険はできないな。

 と思っていたところにパールからリファレンスというシリーズが発売された。これのスネアは、20plyで25mmだ。それにしたって、定価は9まんえん弱。国産スネアの売れセンは4万以下なので、売れない価格設定だ。発売後の試打会ではふーんという印象だったのだが、某楽器店に中古美品が転がっており、試奏したら良さそうだったので買ってしまった。

 このリファレンス・シリーズだが、かなりの意欲作だ。スネアはメイプル14ply+バーチ6plyの計20ply。違う材を混ぜてるんだね。最近はあまり無いパターンだ。また、ドラムセットの方もメイプル、バーチ、マホガニーを混ぜており、それがサイズによって混合比が違うという、前代未聞の構成になっている。たとえば、10のタムはメイプル4ply+バーチ2ply、12のタムはメイプルのみ6ply、13のタムはメイプル4ply+マホガニー2ply、22のキックはメイプル2ply、マホガニー6plyといった具合だ。音域にあった材にしてあるという主張だが、これが一般に受け入れられるかというと、どうだろうか。短命に終わる気がするシリーズだ。

 ほとんど新品同様でキレイだ。でもばらす。おお。胴はバームクーヘンのようだ。軽くクリーニングと増し締め。胴はブリスで磨く。ラグはスィーベルという、首を振るタイプ。いいことあるのかな。スイッチは、グライド・ロック・ストレーナーというもので、スイッチをオフにするには、レバーの先にあるスイッチを押さなければならず、誤動作が防げる。また、テンションの調整はバット側にあって、これまたロック付きだ。ノブを押し込まないと回らないので、スナッピーがゆるまない。さらに、スイッチ類はチューニングボルトで胴から外すことが出来るので、ボトムヘッドを交換するときにスナッピーのひもをゆるめる必要がない。ヤマハの新型も同様なしかけを持っているが、こいつほど大胆には外れない。

 音はやっぱりハイピッチが得意か。なかなかいいカンジだ。ちょっと重いのがネックか。わ、6.2kgもあるよ。

 ま、使い込んでみましょう。

Pearl Reference Snare RF1450S/C
  (パール リファレンス スネア)
 サイズ:   14×5
 シェル:   メイプル 14プライ+バーチ 6プライ 25mm
 カラー:   パープルクレイズ・ラッカー
 ラグ:    スィーベル・ラグ
 フープ:   亜鉛ダイカスト 10テンション(マスターキャスト)
 スイッチ:  ロック付き(グライド・ロック・ストレーナー) 片側調性
 スナッピー: ハイカーボン ノーメッキ 20本 内面当たり
        (ウルトラサウンド・スナッピー Dタイプ)
 ヘッド:   打面 レモ コーテッド・アンバサダー
        裏面 レモ スネアサイド
 年式:    06〜07年

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Last Update : 2002/05/17