ヤマハの80年頃の中級機、YD-7000シリーズのスチール・スネアだ。大学に入った時、初めて買ったスネアがSD-765Aという、同じくYD-7000のスネアで、ウッドの6半だった。胴以外のスペックは一緒ということで、ノスタルジーで買ってみた。
ちなみに、初めて買ったシリーズで、ヤマハのハイハットスタンドHS-710、ペダルFP-702も揃えてしまった。なお、シンバルスタンドCS-712はずっと持ち続けている。スネアスタンドSS-910もあるので、シンバルスタンドがもう1本あれば、80年頃のハードでセットが組める。って、イミ無いって。
この頃のスチール胴は、シームレスという継ぎ目の無い一体成形のものだ。これは丸いスチールの平板をうにゃ〜っと絞って作るもので、それなりに技術が必要だ。聞いた話によると、今はシンバルを作っている小出は、そもそもが金属の加工業をやっており、サカエにシームレスのスチール胴を納入していたとのことだ。ひょっとすると、これも小出製かもしれない。
さて全バラして磨きましょう。
まずパーツを洗浄する。ラグとラグナットの間に入っている樹脂が、劣化してぼろぼろになっている。これは、工業用Oリングを使うというのが定番だ。そして、ラグナットをラグに固定する金具だが、接着剤で止められている。これよりちょっと前は、ラグナットの保持はスプリングで行うのが定番だった。しかし、スプリングのノイズが問題で、その後は金具やプラスチックの部品で保持するようになった。ヤマハもこの頃は金具で止めていたが後にプラスチックになる。接着剤が投入されているということは、ノイズを気にしたのか。どうしようか迷ったが、同じく瞬間接着剤で止めることにした。また、スナッピーは全面当たりだが、これはガイドを外して内面当たりとした。ミュートは除去。胴のコーティングは、シュアラスターゼロウォータードロップ。各部グリスアップ。スナッピーはパールのノーメッキ。タマのナイロンワッシャーを入れて完成だ。
さあ、叩いてみましょう。ノーミュートだとかなりオープンなので、ムーンジェルを貼る。クセが無く派手さがなく華が無く、まあ地味だけど十分使えるカンジの音だ。
YAMAHA YD-7000 Snare SD-755M
(ヤマハ YD-7000)
サイズ: 14×5.5
シェル: シームレス・スチール
カラー: クロムメッキ
フープ: スチール・プレス 8テンション
スイッチ: 片側調整
スナッピー: パール 20本 ノーメッキ 内面当たり
ヘッド: 打面 レモ・コーテッド・アンバサダー
裏面 レモ・スネアサイド
年式: 80年代前半
懐かしのYD-7000。