サカエリズムは1925年に創業した打楽器のメーカーだ。OEM供給が主軸であり、ヤマハのドラムはサカエ製だった。私が愛用していたYD9000Rもサカエの製品だ。しかし、ヤマハはコスト低減のために、自社ブランドのドラムをすべて海外生産に切り替えた。そこで2009年、サカエリズムは「SAKAE Drums」というオリジナルブランドを展開し始めた。グレッグ・ハッチンソン、則竹裕之、石若駿らをエンドーサーとし、ペダルやスタンドなどのハードウェア、さらにはシンバルまで手がけた。しかし、海外での売り上げが不調で、2017年3月に活動を停止した。そして、2019年のNAMMで「SAKAE OSAKA HERITAGE PROJECT BY KORG」として復活するとアナウンスされた。しかしながら、今のところ(2019年7月)製品の情報は無い。
グレッグ・ハッチンソンが使っていたので、ジャズ向けのセットを叩いてみたいと思っていたが、幸か不幸か入手することができた。そのシリーズは、14年に発売されたトリロジーだ。メイプル、ポプラ、メイプルの3プライにレインフォースという胴にカバリングというビンテージ仕様だ。
その後、同じ色のスネアを、これまた幸か不幸か入手できた。
エッジは60度で形状はラウンド。内面はシルバー塗装。さらにビンテージ。
かなりキレイだったのでパーツ洗浄はナシとし、拭き上げと増し締めのみ。シェアラスターのゼロウォータードロップで、全体をコーティング。ワッシャーはタマのナイロン。各部グリスアップ。エッジにはロウを塗り、ヘッドはレモのコーテッド・アンバサダーの日本以外仕様00と、レモスネアサイド。スナッピーはオリジナルのまま。ミュートは百均の転倒防止ジェル。はいできあがり。
では叩いてみましょう。うーん。うーん。うーん。そこそこオープンだけど、高域はあんまり出ないという、薄い胴に薄いプレスフープな音だなあ。
SAKAE TRILOGY snare SD1455TR(サカエ トリロジー)
シェル: メイプル+ポプラ+メイプル 3プライ + メイプル 6プライ レインフォース
カラー: ヴィンテージ・クラブ・オイスター
サイズ: 14x5.5
ラグ: ライトウェイト・ラグ
フープ: クラリオンヘイロー・フープ(トリプルフランジ)スチール 1.6mm 8テンション
スイッチ: 片側調整 STR01C
スナッピー: スチール 20本 SN1420-0636
ヘッド: レモ コーテッド・アンバサダー(00) / スネアサイド
年式: 201?年
ちなみに、元のオーナーは某若手ジャズプロドラマーです。