ドラム

SONOR Phonic Hybrid Small Kit

 昨今、小径のバスドラムがちょーっぴり流行しているようだ。ヤマハはHipGIgなんてのがあるし、タマも最近14バスドラのキットを出した。ソナーにはジャングルキットってのが昔からあり、ゲイトウェイにはオリジナル商品がある。パールからはフロアタムをカンタンにバスドラにできる改造キットが出てるし、コマキ楽器からも同様な商品が出ている。

 プロでも、大坂昌彦さん、大槻カルタさんが16インチのバスドラを使っている。ミーハーなワタクシは、すぐにマネしたがるのだった。

 てなわけで、以前「16インチのバスドラを中心とした、使えるセットを作る」ということで、小口径セットを作成したのだが、イマイチ気に入らない。何が気に入らないって、

1) 色
2) ラグが6本

 て、音じゃなくルックスかい。(--;) ま、12タムの音も気に入らなかったんだけどね。

 ということで初心に返り、「ソナー・フォニックの12TT, 14FTと組み合わせて使える16インチのバスドラムを作る」ということにした。

 では、材料をば。

1) シェル: TAMA Rock Star 16x16 FT
 タマ・ロックスターの中古をヤフオクで調達。このシリーズのある時期のものは、ラグがソナーにそっくり。なので、こいつをねらった。もちろん、ラグは8本。
2) マウントベース: パール BT-3
 本来はタムに付くブラケットだが、改造ドラムのマウントベースにもよく使われているようだ。なお、径は7/8インチ。
 ここが今回は悩んだ。タムホルダーの径は、ソナーのフォニックだと1・1/8インチ。ソナーのフォース3000だと1インチ。タム側のマウント系は3/4インチ。なんでこんな仕様にするんだ。1・1/8インチのマウントベースは入手困難だが、1インチならタマが使える。
 いろいろ考えた結果、ベースはBT-3にして、パールのUX-80という部品を使って、ソナーのタムアームをクランプすることにした。
3) ライザー: ヤマハ UO 300300 + パール BT-3
 ヤマハの18インチBDなどに使われているライザー。BDの高さを上げるのに使う。これがないとビーターがヘッドの真ん中に当たらない。
4) 足: ジブラルタル SC-BS4
5) フープ: 16インチ ウッドフープ
 フープはぜひともウッドにしたい。国内メーカーだと、パールのブラバン用があるが、価格は送料を入れても米国から買う方が安い。なので、米国(DrumMaker.com)から調達した。 
6) フープ用クロー: パール 一番安いの
 こいつはボルトが出っ張らなくていい。インシュレーターもちゃんと付いてるし。
7) テンションボルト: ヤマハ
8) 外装用カッティングシート: リアテック ゼブラウッド
 前回はローズウッドにして失敗したので、ゼブラウッドにした。これの方がソナーに近い。
9) ヘッド: レモ・エボニー / CS
 小山太郎さんをリスペクトして、CSにした。しかし、エルビンもトニーもCSなのに、ジャズで使っているのをほとんど見たことがない。小山さんと東原力哉さんくらい。

 木工加工する必要があるのは以下。

1) マウントベース(パール BT-3)取り付け用の穴開け
2) ライザーのブラケット(パール BT-3)取り付け用の穴開け
3) フープにペダルのチェーン/ベルトの逃げ加工
4) 足用の穴開け

 1)と2)は、φ30の穴を開ける必要がある。3) はペダルが当たる場合があるので、大胆に切り落とした方がいい。今回は、全部自分でやったのだった。

 続いて外装だ。その前に多少の解説をば。

 木目の取り方だが、ドラムの場合、外板は円周方向に木目を取るのがほとんどだ。中のプライは強度の関係から、木目の方向をたてよこななめといろいろ組み合わせている。外板に化粧板をもってくるってのは、ソナーが元祖か。かなり昔から、ローズウッドなどの化粧板を外装に使っている。で、その化粧板は木目を軸方向に取っている。化粧板外装のドラムって、そんなに多くない。メジャーなのは、そのソナーとDWのエキゾチック。国産ではパールのマスター・ワークスってのがある。

 今回も、リアテックという壁紙を使用した。これがなかなかリアルで、なんと導管があるんだよね。かなり近づかないと偽物とばれないのでは。で、壁紙の種類なのだが、このキックはソナーのフォニックとあわせて使う。前回はローズウッドを使ったが、かなり色が合わなかった。色見本を慎重に検討した結果、ゼブラウッドにしてみた。

 パーツを組み込み、ヘッドを張ってできあがり。キックのミュートはソナーのフェルト。ここだけ本家ソナー。いえい。なかなかかっこいいぜ。

 では、叩いてみましょう。ま、いけるんじゃないかな?

 しかしながら、ステーブ・ブビンガのキックを使えばいいぢゃんということで、売ってしまった。短命だったなあ。

SONOR Phonic Replica Small Bass Drum (ソナー風小口径バスドラム)
 シェル: バスウッド
 カラー: ゼブラウッド
 フープ: ウッド
 サイズ: 16×16
 ヘッド: レモ・エボニー / レモCS
 年代:  90年代

参照 http://www.gatewaydrumline.com/shop/dr/gw/mini/make1.html
調達 http://www.music123.com/
   http://www.drummaker.com/

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Last Update : 2003/12/19