ステーブ・シェルの製法は「桶」と似ており、長方形の板を円形に並べて接着する。この「桶＝ステーブ」シェルの詳細については、こちらをご参照下さい。
要するに、こういうことだそうだ。
「キミらは接着材を鳴らしているのかい？ プライウッドのシェルを貼りつけるのには、すごい面積の接着剤が使われているんだぜ。そのうえ、板を無理矢理曲げてあるからストレス（応力）がかかってる。ステーブはそんなコトとは無縁だぜ。接着剤もほんのちょっとしか使ってないし。それに、木目を見なよ。力がかかる上下方向に木目が走っているだろ。フツーのプライウッドは木目が横になってるじゃないか。これじゃ、力を支えられないよ。どうだい。ステーブはプライよりも全然いいってことがわかるだろ？」
フツー（プライ胴ね）とは違う構造になっている。しかしながら、これらのステーブ胴は地味。遠目にはフツーの胴となんら変わりがない。つまんない。なので、もっとステーブステーブしたのが欲しい。
あるんです。 Joshua Tree Percussion のステーブ胴は、20枚の板を接着している。で、かわりばんこに違う材を使うっていう胴がある。これなら目立つぜ、と思ったが難点がある。板が20枚なんだよね。ワタクシ、カスタムするなら８テンションでという主義主張がある。しかーし、10テンションならラグと板の配置がばっちりだけど、8テンションだとストライプとの配置がズレちゃう。気にしないという手もあるけど、どうしようかな、いっそ10テンションか？
そこでひらめいた。サペリのステーブ胴を組んでいるフリフロのピッコロの胴だけをリプレイスしちゃうという作戦。しかし、フリフロの3.5インチだと胴があんまり見えないんだよね。そこで、１インチ深くして4.5インチにしてみた。なおフリフロの場合、フレーム部が1.25インチあるので、4.5インチだと胴の実寸は3.25インチになる。厚さは10mm（正確には3/8インチ）にした。
材質だが、明るい色の候補が、メイプル、バーチ、アッシュ、オークなど。暗い方がマホガニー、ウォルナット、チェリー、パープルハート、パドゥック、ブビンガあたり。明るい方は迷うことなく、一番色が明るくて一般的なメイプルにした。暗い方は、マホガニーだと安いんだけど、もっと暗い方がコントラストがつくのでウォルナットにした。そうです。音は関係ないのです。楽器はルックスです。
ということで、14x3.25インチ、メイプル＋ウォルナットのステーブ胴を発注した。１ドル85円だぜい。
コスト（ドル）は以下だ。
14x3.25 Stave Maple Walnut shell 145
45 degree bearing edge 20
semi-gloss finish 70
discount -25
shipping 40
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計 250
これにフリフロのフレーム代がかかる。そのドナーとなるフリフロのフレームだが、旧型の全面当たりストッパー対応で、ボトムのスナッピーガードが出っ張っていてじゃま。フープだけ替えようかとも思っていたが、現行仕様の本体が安く転がっていたので買ってしまった。スイッチは、最新のグライド・ロックだ。よって、オールニュー。フープは余っていたヤマハのウッドフープにしてみた。
はい、いらっしゃいました。テンションボルトは手持ちの長いのに交換。エッジにロウ、各部グリスアップ、スナッピーはカノウプスのノーメッキに。はい完了。
では叩いてみましょう。うん。思ったよりずいぶんオープン。スナッピーの反応もいい。しかしながら、ウッドフープってのがセッティング的にちょっとやりづらい。練習スタジオのスネアスタンドによっては、はいらないのもある。なのでヤマハの薄いのに変更した
ということで、なかなか個性的なルックスだ。
JTPco (Joshua Tree Percussion) Stave Maple Walnut Snare
（ジョシュアツリーパーカッション ステーブ・メイプル・ウォルナット）
サイズ： 14×4.5
シェル： ステーブ・メイプル・ウォルナット 20ピース 10mm
カラー： ナチュラル（セミグロス・ラッカー）
フレーム： パール フリーフローティング
フープ： ヤマハ スチール トリプルフランジ 1.6mm 10テンション
スイッチ： パール ロック付き（グライド・ロック・ストレーナー） 片側調性
スナッピー： カノウプス ノーメッキ 内面当たり20本
ヘッド： 打面 レモ コーテッド・アンバサダー
裏面 レモ スネアサイド
年式： 10年
ボトムのエッジはアルミ。
ウッドフープだったころ
