ドラム

YAMAHA YD-3000 snare SD-350A

 このスネアを買った目的は「やすーいウッドスネアでもちゃんと使えることを示す」だ。

 って、ヤマハDPのスネアとほとんど一緒ぢゃん。。。

 YD-3000は、1976年のデビュー。85年まで生き延びていたと思われる。ヤマハの歴史はこちらを参照。ヤマハの最廉価セットで、胴はメランティだ。

 このメランティは、ラワンとほぼ同種の木なんだそうだ。ラワンと言えば、中年男性だとホームセンターで手軽に買える材木というイメージがあるだろう。また、ラワン合板はベニヤと呼ばれ、廉価な建材となっていた。フィリピン産がラワンで、インドネシア産がメランティとなるそうだ。また、レッドラワンはフィリピン・マホガニーと呼ばれており、ヤマハは今でも廉価版に使っている。

 というわけで、やすーい南洋材だ。

 しかしながら、材の値段と音が比例するってのは、おかしいよね。材の値段は希少性で決まるから、それと音とは基本的に関係ないハズ。そんなロジックでいってみるのであった。

 某オークションで入手した。状態がイマイチなので、もうちょっと安いかと思ったが、けっこういってしまった。パーツはビッツが多く、長い間放置されていたようだ。小学校の備品らしく、それらしい手書きのシールが貼ってあった。吹奏楽部、もしくは昔でいう器楽部のものかな。

 まず、当然だがヘッドを外す。なんと、内側は無塗装のハズだがクリアが吹いてある。次に、ラグを外してみる。YD3桁(YD-*00)時代はラグナットを保持するためにスプリングの入った構造だったが、YD4桁(YD-*000)からはスプリングレスとなった。ラグナットは、ナイロンのワッシャとスチールの爪で固定されている。この爪とラグの接触部に接着剤が塗ってあった。おそらくノイズ防止だと思われるが、このようなカスタマイズがされているということは、ある程度の心得のあるヒトが関わっていたようだ。

 カバリングとパーツをを外し、2週間ほど低湿の防音室でシーズニングしてからクリアを吹いた。胴は、南洋材なので柔らかめかと思ったが、意外と剛性は高そうだ。エッジをサンドペーパーで仕上げ、壁紙を貼る。ショート・スタック・キットと同じサンゲツのゼブラウッドにした。

 パーツは洗浄、スーパーポリメイトでコーティング、グリスアップ、くみ上げ。エッジにはロウを塗り、ヘッドはグレッチ名義のレモのコーテッド・アンバサダーと、レモスネアサイドの定番。スナッピーはパールのノーメッキ。はいできあがり。

 では叩いてみましょう。結構オープンで、倍音も出る。ムーンジェルを1枚貼ってコントロールした。胴の剛性は思ったより高いカンジで、高域もそれなりに出る。

 十分使えるな。ライブで使うので見にきてね。

YAMAHA YD-3000 snare SD-350A
  (ヤマハ YD-3000シリーズ スネア)
 サイズ:   14×5
 シェル:   メランティ 6プライ 7mm
 カラー:   ゼブラウッド(サンゲツ・リアテック)
 フープ:   シングルフランジ 8テンション
 スイッチ:  片側調性
 スナッピー: パール ノーメッキ 20本 内面当たり
 ヘッド:   レモ コーテッド・アンバサダー / スネアサイド
 年式:    80年頃

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Last Update : 2002/06/11