イタリアにスピッチーノさんというシンバル職人がいた。ひとりでシンバルを叩いて作っていた。日本にもそんな人がいたのでびっくりした。
山本学さんは、赤羽在住で出身はなんと栃木県の高根沢。高根沢はワタクシの勤務先があるところだ。実家で成形して、都内の河原でハンマリングしているとのことだ。この記事を書いている2018年5月には、これまでと材料・製法を変えるとのことで、その関連でシンバルの本場トルコに行っている。
てなわけで、1枚いってみた。
一般的なシンバルの材質はいわゆるブロンズで、銅とスズの合金だ。このシンバルは色が黄色っぽい。スズの比率が低く亜鉛が多い、いわゆるブラス(真鍮)であるとのことだ。表面には、細かいハンマリングの跡が多数ある。
では叩いてみましょう。
基本ピッチは割と低い。ピング音は思ったよりブライト。で、減衰が早めだが、ドライなわけではない。"50's-Tribute"ってことで、Kジルジャンの50年頃を狙っているようだ。60年代前半のKを持っているが、それに似ているというより、世の中的なKクローンというカンジだ。
師匠の小山太郎さんも試奏したということで、一緒に高根沢の工房に遊びに行きたいなと思っている。
M.Yamamoto "50's-Tribute" Brass Cymbal 20
(山本学 50's トリビュート)
サイズ: 20インチ
厚さ: ミディアム・シン (Medium Thin)
仕上げ: ハンド・ハンマリング
ノーマル仕上げ
質量: 2.1kg