Kジルジャンは、19世紀末にケロップ(Korepes)・ジルジャンがイスタンブールに創設した工場に端を発する。(シンバルの歴史はこちらを参照) イスタンブールでの生産は、工場が閉鎖される77年まで続いた。
65年にロバート・ジルジャンがKジルジャンを買収。職人をカナダに移して生産を始めたのが、カナダKと呼ばれるシンバルだ。しかし79年にアベディス3世が死去。カナダ工場はロバートに委譲され、ジルジャン商標の使用が禁止される。そして、ロバートは82年にセイビアンを立ち上げる。つまり、カナダKは70年代にだけ生産された。
80年代から、Kジルジャンは米国生産になった。 初期のKジルジャンは、カナダ仕込みのハンド・ハンマリングが特徴だ。これらはアーリー・アメリカン・K(EAK:Early American K)、裏Kなどと呼ばれて人気が高い。裏Kと呼ばれるのは、90年代の裏側のロゴは「Zildjian」なのだが、EAKは「K」であるためだ。
しかし、90年代にはいると、Kジルジャンはマシン・ハンマリングになってしまう。
EAKは、プレミアが付いていて、そこそこ高価。そんな中、某オークションに出ていたので、ついつい買ってしまった。
ハンド・ハンマリングなのかなー程度の、控えめなハンマリング。浅いレイシング。ウェイトはミディアム・シンで、もう1枚の裏K より軽い2.0kg。当然、ピッチも低い。
では、叩いてみましょう。うーん。ほとんどフツーのKライドなカンジ。Kクローンのような音では無い。
ジャズで使えるかなあ。
Zildjian K Crash Ride 20 Early American K
(ジルジャン K クラッシュ・ライド EAK 裏K)
サイズ: 20インチ
厚さ: ミディアム・シン (Medium Thin)
仕上げ: ハンド・ハンマリング
ノーマルレイシング(浅め)
重量: 2.0kg
年代: 80年代