ドラム

Zildjian ZHT Hi Hat Bottom 14

 シンバルは、作る行程によってキャスト・シンバルとシート・シンバルに大別できる。キャスト・シンバルは、金属の塊を機械や手(ハンマー)で叩いていって薄く丸く延ばしていくという、大昔からの手法で作られる。シート・シンバルはあらかじめシート状になった平板を丸く切り抜き、それから機械で成型していくという手法で作られる。シート・シンバルの製造方法は、近代になってから開発されたコストの低いやりかたであり、一般的に安いモデルに使われる。なので、プロドラマーでシート・シンバルを使う人は少ない。使っていても、エフェクト系などだ。

 ジャズドラマーで、ビンテージのライドシンバルを使う人は、意外と少ない。ぱっと思いつくのは、クラレンス・ペン、ジェフ・バラード、広瀬潤次くらいか。一般に、エンドースしているメーカーの、Kクローンと呼ばれるビンテージを模したモデルを使っている人が多い。当然のように、シート・シンバルを使っている人は見たことがない。

 これがハイハットになると、ビンテージ率が高くなる。ドライなカンジは、やはりビンテージでってことなのか。グレッグ・ハッチンソン、大坂昌彦、高橋真之介、奥平真吾などなどが、ハイハットだけはビンテージを使っていたりする。なので、ライドよりさらにシート・シンバルが選ばれる可能性が少ないだろう。

 最近、小山太郎さんがイスタンブールからジルジャンに移籍した。で、選んだハイハットが、トップはKのハイハットなのだが、なんとボトムはZHT。これって、シート・シンバルなのだよ。本人も「ジャズドラマーでシート・シンバルを使っているのは、私だけ」というくらいで、まあ、ありえない選択なのだ。そもそも、小山さんはピッチが高めでドライとは逆方向のシンバルを選択することが多く、以前のイスタンブールも厚めのハイハットを使っていた。しかしながら、シート・シンバルとは。。。

 となると、試したくなるよね、当然。(笑)

 ということで、さっそく購入。トップはイスタンブールのミディアム。使った印象は、キャスト(イスタンブールのヘビー)とあまり変わらない。。。まあ、自分も小山派なので、厚めのハイハットなのだが。

 ということで、ライブで使っていくのだった。ジャズドラマーでシート・シンバルを使っているのは、二人だけってことで。

Zildjian ZHT Hi Hat Bottom 14
 サイズ: 14インチ
 厚さ:  ヘビー (Heavy)
 仕上げ: ノーマル
 重量:  1.2kg

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Last Update : 2002/03/01