弦楽器

Ken Smith Burner Fletless bass

 「脱 ジャズベース」

 といってもジャズのベースでは無く、フェンダーの商品名であるジャズベースだ。だいたい人と同じものはいやな性分。しかーし、気が付くとギターはストラト、ベースはジャズベなのだった。これらは人気があるので、いろいろなパーツ類も豊富だし、流通量も多い。手頃な価格で品質の高いものが得やすいので、なんとなくストラト・ジャズベになってしまっている。MOONにストラトをオーダーしたときも、本当は違うかっこうにしたかったのだが、高くなるんだよね。

 実際まわりのバンドを眺めても、ストラト・ジャズベ比率は非常に高い。半分以上になるのではないだろうか。そんなことではいか〜ん。

 「OVERTURE」というバンドでベースを弾いていたが、ほとんどをフレットレスのジャズベでやっていた。コンバット製で、アッシュボディの4弦フレットレスだ。なんでコンバットだったかというと、たまたま中古で安く手に入ったからだ。ジャズベは流通量が多いので、手頃な値段でいいものがある。フレットレスは需要が少ないから、中古だとさらに安い。

 「脱 ジャズベ」はみんなの願いだ。(うそ)

 98年のある日曜日、お茶の水をうろついていた。楽器屋は意外に混んでいて、若い人も多かった。よかったよかった。バンドなんかおやぢの趣味と化していたかと思っていたが、それほどでも無いようである。また、中古楽器屋が増えており、既存の楽器屋も中古の扱い量が増えてきている。お、ペデュラだ。ちょっと高いな。お、GO IIがあるよ。若者がサドウスキー・ジャパンを試奏して感動しているが、それ、ドンシャリ過ぎるよ。

 てな具合にぶらついていると、1本のベースが目に留まった。ケン・スミスのフレットレスである。ケン・スミスはニューヨークにあるベースで有名な楽器工房で、フォデラのフォデラさんもそこで働いていたことがある。ジャズライフかなんかの米国現地楽器購入の記事に、フォデラは直接行ってもモノが無くオーダーになってしまうし高いので、ケン・スミスを選ぶと品質も高く値段もお手頃で良いと書いてあった。そのケン・スミスの廉価版がぶらさがっていた。普通のやつはスルーネック(ネックがボディまでつながっている)で、材質も茶色っぽいウォルナットとかブビンガとかその辺だが、この廉価版はボディが少しキルトとフレイムのはいったソフトメイプル3ピースで、ネックがメイプルとマホガニー(かな?)とのラミネートで5ピースでかつボルトオン。指板はローズである。ボリュートがすごい形をしている。ピックアップはケン・スミスオリジナルで回路はアクティブである。さっそく試奏したが、アンプがわけわからんやつで、よくわからない。もともと試奏してもわからんというのが持論でもある。しかし、ネックの状態は良いようだ。かつ、これはフレッテッドを改造してフレットレスにしたものということもありお安い。店頭価格からさらに1割ほど値切ったあとにはカードを差し出していた。

 さて、弾いてみましょう。うーん、ジャズベだ。(--;) ま、ピックアップとかがジャズベタイプだもんね。でも、メイプルの割りに軽くて、音もメイプルっぽくない。なかなかいいカンジだ。

 とりあえず、見た目は「脱 ジャズベ」だ。

Ken Smith Burner Fletless (ケン・スミス・バーナー)
 ボディ:     ソフトメイプル3P
 ネック:     メイプル、マホガニー5P ボルトオン
          ローズ指板(フレットレス改造)
 ピックアップ:  ケン・スミス オリジナル(JBタイプ)
 プリアンプ:   ケン・スミス オリジナル
 コントロール:  1V, 1バランサ, High, Low
 カラー:     シースルーレッド

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Last Update : 2008/06/12