イベント

01/10/20 Dave Weckl ドラムクリニック at アムラックス

日程:
 01年10月20日(土)
場所:
 池袋アムラックス 5Fホール
イベント:
 ヤマハ・ドラム・デイ 2001

 朝10時に並んだ甲斐があり、整理券番号5をゲット。最前列中央に座るのだった。なお、このあとにコンサートも開催された。

 まずは挨拶代わりのソロを披露し、クリニックにはいった。内容は最近出たビデオ「ナチュラル・エボリューション」に入っているのとほぼ同じで、いかにリラックスしてスティックを上げ下ろしするかという事に終始した。

 まず、マッチドグリップでの指を使わないスティッキングについて説明があった。要約すると以下である。

1)手のひらは下に向ける
2)スティックはバランスポイントを支える
3)人差し指と親指でつまむのではなく、中指主体で軽くホールドする
4)「リリース」 =投げるようにスティックを下ろす
5)「リバウンド」=自由に跳ね返らせる

 「リリース」と「リバウンド」という単語を強調していた。リバウンドから次のショットへの動作は、バスケットなどのドリブルを例に挙げていた。跳ね返ってきたスティックを、自然にうち下ろすということだ。

 レギュラーグリップに関しても考え方はマッチド同様であるが、自然なポジションを作るとレギュラーの方がスティックが高い位置にくる。そのために、リラックスした演奏をするためには、スネアやタムのセッティングを工夫する必要があると述べていた。デイブは、数年前に、マッチドをやめてレギュラーのみを考えたセッティングにしている。そのために、スネアや10タムは左側が上(手前)になったセッティングだ。

 ここで、スティックの話題になった。デイブは奏法を変えたためにスティックもそれに合わせて変えたそうだ。近々ビックファースから発売されるようで、抽選会の賞品ともなっていた。充分に吟味して自分の演奏法にあったスティックを選んだ方がいいということだ。

 続いて、モーラーシステムについて説明があった。スティッキングを往復運動ではなく円運動としてとらえ、4分を叩くときでも8分でも16分でも、スティックは同じ円弧を描くということがゆっくりとしたテンポで実演された。また、左手は右手の倍以上の練習が必要だと強調していた。ただ、実際の演奏を見ると、ソロパートの一部以外はモーラーを使っているようにはあまり思えない。

 リラックスしている場合とそうでない場合のグルーブということで、8ビートのパターンがセットで演奏された。あからさまな演奏で、会場からは失笑が漏れた。

 では。テキストを開けて下さい。

 次に、左足のフット・ハイハットを4分でキープしながら、両手と右足を同時に叩くというエクセサイズが紹介された。これは、手足の同調をとるためのエクセサイズだ。オルタネイトのリズムキープも重要であるが、同調をとることはさらに重要であることを説いていた。デイブはアドリブで演奏していたが、エクセサイズとしてex.1を挙げる。基本は右手をフロアタム、左手をスネアとするが、シンバルやタムなどへ移動しよう。ex.1-1〜4は16分のダブル、ex1-5〜6は3連でパターン化してみたが、各人で作って練習しよう。ここで、手足を同時に演奏することを一般的な「ボース」ではなく「ユニゾン」という単語で表現していた。

 続いてex.2だが、足は左右右をキープしながら手を動かすことで、インディペンデンスを強化するということだ。手はひとつ打ちから4つ打ちまで2小節ずつ演奏する。足を16分に当てはめたex.3も紹介された。このあと、左(22キック)右右(18キック)16分でソロが演奏された。このパターンのソロは、アルバム「シナジー」収録の「カルチュラル・コンカレンス」でも聞くことが出来る。また、3連に当てはめるのは他のドラマーの演奏でも聞くことが出来る。デニス・チェンバースはこれをやりながらコーラを飲み、ゲップをし、汗を拭くが(マイク・スターンのライブビデオ参照)菅沼孝三さんはうどんを食う。(教則ビデオ手数王参照)

 このあと質問コーナーに入るはずだったが、予定の1時間を超えたためここで終了となった。

 これを読んで興味を持った方は、教則ビデオ「ナチュラル・エボリューション」を買って下さい。

banner
Last Update : 2003/10/03