ライブ

02/3/2 Marcus Miller at ブルーノート東京

日程:
 02年3月2日(土) 1stセット
場所:
 ブルーノート東京
メンバー:
 マーカス・ミラー(b), レイラ・ハザウェイ(vo), マイケル"パッチェス"スチュワート(tp), ロジャー・バイアム(ts), リロイ・テイラー(key), ディーン・ブラウン(g), プージー・ベル(ds)

 5年ぶりのマーカスだ。Sさんの努力により、マーカス前3mの席を確保した。

 まずはマーカスを除く6人がステージに上がる。そして、グラミーを取った偉大なバンドマスターとかなんとかのコールでマーカスが登場した。1曲目はデビッド・サンボーンの「ラン・フォー・カバー」だ。ベースはおなじみの77年ジャズ・ベースで、今回は全ステージをこれ1本で通した。続いて新譜M2(エム・スクエアと読むのか)から2曲披露した。彼のジャズベにはヒップショットが付いていると思っていたのだが、なんと曲中にペグをいじってチューンダウンしていた。そしておなじみの「スクープ」だ。サックスのロジャー・バイアムはオーソドックスなプレイで、バンドにマッチしている。しかし、ソロの長さはマーカスが指示を出すようで、コーラスの終わりごとに、まだかまだかと上目遣いでマーカスを見ていたのがちょっと笑えた。ディーン・ブラウンは、相変わらず挙動のおかしいホームレス風だ。(失礼)

 レイラ・ハザウェイをフィーチャーしての3曲だが、まず「やさしく歌って」(ロバータ・フラック)はドラム・ベース・ボーカルの3ピースだった。フォーマットとしてなかなか難しそうではあったが、ベースのアレンジは秀逸できれいにまとまっていた。ここのところ定番の「ピープル〜」ではソロ回しでリロイ・テイラーがとちり、もう1回やらされていた。アンコールはなんと「パープル・ヘイズ」(ジミ・ヘンドリックス)だ。ベースソロではミュートロン(オートワウ)を使う。そしてジョー・サンプルがレイラ・ハザウェイをゲストに迎えたアルバムで再演している「When Your Life Was Low」で幕を閉じた。

 思ったよりずっと良かった、というのが印象である。というのも、前に観た5年前はそれほど面白くなかった。改善された理由を3つ挙げる。

1)キーボードが1人になった。
 前回は盟友ハーバード・ライトともう1人だったのだが、今回はリロイ1人のみとなった。そのためもあって、かなり整理された演奏だった。マーカスがメロを取っているときのシンセベースはノード・リード、その他はローズとオルガン(シンセだけど)主体と選択がシンプルであった。楽器の分離がよくすっきりとしており、ライブ向きの音だったと思う。

2)サックスがケニー・ギャレットから変わった。
 ずっと思っていたのだが、ケニー・ギャレットはこのバンドに合ってない。彼のちょっと(かなり)アバンギャルドな芸風は、どうも曲調になじまない。なんでマーカスが使い続けるのかわからなかった。今回のロジャー・バイアムはちょっと地味だが確実な演奏で好感が持てた。

3)ボーカルの導入。
 ベースがメロを取る曲が続くのはつらい。レイラ・ハザウェイが入ることで緩急が付き、よいステージになったと思う。まあ、ベース・マニアは不満かも知れないが。

 グラミーをとったM2はイマイチかなーという印象だった。つまみ食いすればまあまあいけてるかも知れないけど、1枚通しはつらい。次はちょっと考えた方がいい。

Set List
 RUN FOR COVER
 LONNIE'S LAMENT
 NIKKI'S GROOVE
 SCOOP
 KILLING ME SOFTLY WITH HIS SONG
 SOMEDAY WE'LL ALL BE FREE
 PEOPLE MAKE THE WORLD GO'ROUND
encore
 PURPLE HAZE
 WHEN YOUR LIFE WAS LOW

楽器のコーナー

マーカス・ミラー:
 フェンダー・ジャズ・ベース(77年製)サドウスキー・ブランドで有名な、ロジャー・サドウスキーによってチューンアップされている。
 アンプはEBS。最近SWRからスイッチした。HD350(アンプヘッド)+ファフナー(パワーアンプ)+10インチ×4キャビネット2本

ディーン・ブラウン:
 パーカー・デラックスフライ・ハードテイル 黒 彼はいかにもパーカーってカンジだよね。
 フェンダーのエレアコ ホールはふさがれている。

リロイ・テイラー:
 フェンダー・ローズ・スーツケース あんまりダイノマイでない。
 ノード・リード
 シンセ2台

プージー・ベル:
 ヤマハ・メイプルカスタム
  22BD,10,12,13,14TT,16FT
 メインのスネアは不明
 サブに10スネア 黄色 ピーター・アースキン・シグネーチャーか?
 ジルジャン・シンバル
 最初ちょっとバランスが悪かったが、後半は良かった。

余談:
 友人の知り合いが行けなくなり、急遽行くことになった。チケットは1万+消費税。
 整理券の配布が3時からで、我々は12時半に現場に着きSさんのみを人質に置いていった。整理券番号は26だったかな。残り2名は渋谷で楽器屋巡り。Sさんありがとう。さらに入場は5時半。開演7時までヒマだ。ちなみに、今まで開演より1時間以上前に行ったことがない。
 月曜日のセットリストを手に入れて、行きの車中で予習した。しかーし、他の2名は新譜を買っていない。いかんなー。
 Y氏は渋谷の「NANCY」というギターショップのHPでキリ番を取り、レスポールのギターケースを獲得した。今回ついでにそれを取りに行った。HPに写真が載っているらしいので見てあげよう。

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Last Update : 2003/11/01