行った、踊った、楽しかった。
日程:
03年3月26日(水)
場所:
宇都宮市文化会館
メンバー:
久保田利伸(vo), 羽田一郎(g), ラルフ(ds), 不詳(b), 不詳(key), 不詳(key), 不詳♂(DJ), カルロス(cho), フェリシア(cho), ユリ(cho), 不詳♀(cho), 不詳♀(dance), 不詳♂(dance)
会場の入りはまずまず。空席が目立つのかなと思ったがそれほどでもない。男女比は1対9くらいか。久保田の全盛期は80年代半ばなので、年齢層はやはり30代が多いが、若い人もちらほらいる。中学時代に「LA LA LA LOVE SONG」でファンになれば、20代前半だ。
6時半の開演時刻近くになったが、ステージではボーカルマイクやベースのチェックが行われている。するとおもむろにDJがパフォーマンスを始め、だんだん音量が大きくなる。客席は明るいままだ。ブザーの無いコンサートは初めてだ。約10分後に客電が落ちメンバーが登場する。「SOUL BANGIN'」でステージが始まると同時に、会場はダンスホール(クラブか?)となる。続いて「SHAKE IT PARADISE」「北風と太陽」「Indigo Waltz」と初期の曲をたて続けに3曲歌い、MCをはさんで昨年発表した「United Flow」の曲が演奏された。
歌は文句なくうまい。高域もよく出る。踊りすぎないステージアクションもいい。かっこいいぜ。
演奏は思ったよりも打ち込みが少なく、生が中心だ。さすがにリズムのループは打ち込みを使っているが、ベースはほぼ電気ベースだ。6弦のフレッテッドとフレットレスを曲によって使い分けているが、6弦の音がこもり気味なのが気になる。リズム体は派手さは無く着実な演奏だ。ドラムはオープンハンド(左手でハイハットを刻む)が基本で、確実なグルーブを作り出す。ギターはデビュー以来の盟友、羽田だ。一時は久保田のバンドから離れていたようだが、復帰したようだ。前に出ることはないがしっかりバックを締める。キーボードは、右がピアノ、左がオルガンが主体だ。アルバムでもアレンジは意外とシンプルだが、ステージでもすっきりとまとまっていた。
セットもシンプルで、背景はパンゲアをかたどったハニカムのモニュメントだ。2人のダンサーもステージに彩りを添える。
途中で久保田が引っ込み、コーラスのラルフが中心となってマービン・ゲイの「What's Goin' On」が演奏された。この歌がベトナム戦争の反戦歌であることを初めて知った。セッションなどでやるときに間違いやすい構成の曲、という認識でしかなかった。続いてフェリシアがソロを取る。
「永遠の翼」はコーラスの日本語パートが長い。そのためにコーラスの足元にはカンニングペーパーが置いてあるのだが、久保田が今日はカンペを持って歌おうと提案した。それでもエモーショナルに歌えるぜと。2コーラス目は、コーラス全員がステージの中央で歌った。
恒例の質問コーナーでは、大事な物は何かという質問に対し、イラク戦争についての意見を語っていた。また「LA LA LA LOVE SONG」の2番のコーラスで「味噌ピー」と聞こえるところがあるが、なんと歌っているのかという質問があった。正解は「missing piece」だそうだが、今日は「味噌ピー」と歌うと指示した。久保田は1番の歌詞を忘れ、スタッフに歌詞を確認し最初からやり直し、さらに2番の「味噌ピーは」2回繰り返して演奏された。
アンコールは「TIMEシャワーに打たれて」だ。踊る踊る。最後にメンバーが紹介されて、約2時間のステージは幕を閉じた。
「北風と太陽」「永遠の翼」「Indigo Waltz」といった初期の名曲が聴けたのはうれしい。しかしながら、懐メロとしてとらえてしまっている自分がちょっと悲しい。実際の所、かなり予習をしていったのだが、最近の曲は憶えられない。アルバムを通して聴くとなかなかいいなとは思うのだが、曲が印象に残らない。いわゆるファンキーなアレンジが施されており、リズムがワンパターンで特徴がなく、メロディーが記憶に残らない。ファンク路線を進めている弊害であろうが、比較的最近のヒット曲「AHHHHH!」は昔の久保田調の作品で、これがキャッチーなのがちょっと皮肉だ。また、そばで踊りまくっていた20代前半と思われる女の子が、帰り際に「TIMEシャワーに打たれて(初期のヒット曲)が聴けたから、ま、いっか」と言っていたのが意外だ。
非常に楽しめた。こんなにコンサートで踊ったのはひさびさだ。でも、Mother Earth & AMZONS時代に見たかったな。
セットリスト:(おおむねあってると思う)
SOUL BANGIN' / THE BADDEST III
SHAKE IT PARADISE / SHAKE IT PARADISE
北風と太陽 / GROOVIN'
Indigo Waltz / SUCH A FUNKY THANG!
MY BAD / United Flow
無常 / United Flow
CYMBAL / THE BADDEST III
What's Goin' On / Marvin Gaye
(unknown) / (maybe Ferrisia's song)
What's The Wonder? / LA LA LA LOVE THANG
IN THE MOOD / The BADDEST Only for Lovers in the Mood
Never Turn Back / nothing but your love
CANDY RAIN / United Flow
永遠の翼 / GROOVIN'
AHHHHH! / THE BADDEST III
LA LA LA LOVE SONG / LA LA LA LOVE THANG
encore
TIMEシャワーに打たれて / THE BADDEST
楽器のコーナー
ギター:
変形ストラト 色はブラウンでマホガニーかも。ピックガードがつや消しの黒。ちょっと形状がストラトと異なる。
アンプはマーシャル
ベース:
Ken Smith の6弦 フレッテッド2本とフレットレス
アンプは不明 ラックにごちゃごちゃと入っている。
スピーカーはSWRで上にゴライアス、下はなにかな、ゴライアスよりちょっと背の高いビッグベン当たりか。ゴライアスがゴライアスなので、ルックスの統一性が悪い。(注:ゴライアスはゴライアス2、ゴライアス3とモデルチェンジしており、下のスピーカーは現行ゴライアス3の世代のデザイン)
キーボード左:
KORG CX-3、ノードリード、不明
キーボード右:
カーツウェル、トリニティ(トライトン?)
ドラム:
ヤマハ
オープンハンドで叩くので、本人の左にもライドが配されている。また、ティンバレスがロータムの上奥にセットされていた。あとはそこそこフツーのセット。
DJ
プレーヤーが2台
ローランドのオクタパッド