ライブ

04/8/13 野瀬栄進 3 at 宇都宮 ニューバリー

日程:
 04年8月13日(金)
場所:
 宇都宮 ニューバリー
  大通り1丁目交差点南 KENTのちょい北 3F
出演:
 野瀬栄進(p), 井上陽介(b), 小山太郎(ds)

 先月のケイ赤城(敬称略)に続いてのニューバリーだ。お盆でもあるし、集客はどうなのかなと思ったが、50人くらいは入っていると思われる。前回同様、若い人が多い。

 このユニットには「Trio J-Yorkers」という名前が付いている。ニューヨーク在住の日本人ということで「J-Yorker」なのだが、現在、井上・小山両氏は帰国しており、NY在住なのは野瀬だけだ。

 オープニングは野瀬のオリジナル、「Vulnerable」だ。選曲は、アルバム「Home Sweet Home 〜 望郷」からが中心だった。続く井上のオリジナル「Old Friends」ではベースがテーマをとる。4ビートにアレンジされた「荒城の月」では、ピアノとベースによる4バースの応酬に、ドラムがいろいろなリズムでからむ。

 前回のケイ赤城とは対照的なピアノだ。モーダル赤城対バップ野瀬といったところか。野瀬は比較的オーソドックスな音選びで、各種のリズム割りフレーズを生かした演奏だ。特にバラード系は情緒あふれるピアノで、いい雰囲気だ。しかしながら、テンポが速い曲におけるリズムの切れは、いまひとつか。偶然にも先月に引き続き「Over the Rainbow」が演奏されたが、ケイ赤城とはかなり違うアプローチで、ボイシングも素直なオーソドックスな演奏だった。全般に、個人的にはあまり好きなタイプのピアノではないかもしれない。

 ベースは変幻自在だ。気持ちのいいパルス。ソロもいいし、テーマもとる。飄々とした表情が最高だ。

 ドラムもかっこいい。ワイヤーとナイロンを使い分けるブラシ、深く踏み込むハイハットのコントロール、粒立ちの良いスティックワーク、多彩なフレーズと素晴らしい。先月の本田珠也と対照的に2・4拍のアフタービートが強めで、クローズ系のフレーズが少ない。また、会場は低域がこもるのを考慮に入れてか、キックはかなり抑えていた。

 「We're Just Gonna Do It」では小山が長いソロを披露。叩き終わるやいなや会場後方に引っ込んでいたメンバーの元へと高速で去る。走って戻ってきたメンバーだが、井上がピアノ、小山がベース、野瀬がドラムだ。井上がリフを弾き出し他のメンバーも合わせるが、すぐに元のポジションに戻る。アンコールは野瀬の「Kuba」だ。

 リズム体はタイト。かなーりタイト系。ピアノのルーズさとのマッチングは、個人的にはもうひとつかなとも思われた。

 演奏後、小山さんにハナシを聴いたのだが、都内に引っ越した後も佐野でレッスンをやっているそうだ。また行かなくちゃ。

Set List

1st
 Vulnerable
 Old Friends
 Danny Boy
 Monsoon Messenger
 荒城の月
2nd
 In Your Own Sweet Way
 Home Sweet Home
 Over the Rainbow
 The Lure
 We're Just Gonna Do It
encore
 Kuba


楽器のコーナー

ドラム:
 SONOR Phonic 18BD,12,13TT,14FT
 Ludwig Chrome on Brass 14x5
 istanbul Mehmet Heavy Crash 17, Mehmet Flat Ride 20, Agop Mini Cup Jazz Ride 22, Hi-hat Heavy (top) / Medium (bottom) 14
 セットはソナーのフォニック。20年くらい前のもの。シグネーチャー(ソナーのモデル名)のセットも所有しており、昨年はキックだけシグネーチャーの22だったんだけど、今回はすべてフォニック。
 ヘッドは表裏ともレモのCSで、音程感の強い音が好きなんだそうだ。
 スネアは20年代のラディック。フープはシングルフランジでフックタイプの金具が付く。ヘッドはレモのファイバースキン3。
 ライドは20のフラットと22のシズル1個付き。

ベース:
 アンプがローランドのキューブ40。古い。自前かな?

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Last Update : 2004/08/18