ライブ

04/9/14 Michel Camilo at ブルーノート東京(正規版)

日程:
 04年9月14日(火)
場所:
 ブルーノート東京
メンバー:
 Michel Camilo(p), Charles Flores(b), Cliff Almond(ds)

 都内に出張するときは、ついでにライブハウスに寄ってくることが多い。だいたいジャズ・ライフのライブ情報を見て決めるのだが、無難なピットインにすることが多い。いろいろ見たが、今回はあまりめぼしいものが無い。と、ブルーノートの広告にミッシェル・カミロの名前がある。しかし、今回のドラムは話題のオラシオ・エルナンデスでは無い。ちょっと逡巡したものの、予約の電話をかけていた。

 会議が長引き、ブルーノートに着いた時には定刻を5分過ぎていた。食事のオーダーがたまっているとの説明を受けつつ料金を払う。フロアに降りるとやはり演奏は始まっていた。手前の席に案内されそうになったが、ドラムがよく見える奥の席を希望し、ドラム斜め後方10mのポジションを得た。

 ラテン・ナンバーが演奏される。ピアノのソロ自体はあまりおもしろいとはいえないが、売りはリズムの良さだ。ただ、往事の切れは若干衰えた感もあるが、決めるところは決めてくる。全体のまとまりも良い。

 押しまくるピアノに比べて、リズム体の音数は比較的少なめだ。空間を生かした演奏になっている。ドラムはパーカッション的なアプローチが多く、リズムパターンによってパルスを作るというよりも、全体のパルスに乗って曲に彩りを添えるという感じだ。右手はブラシの柄でジャムブロックを叩いてクラーベを刻み、左はハットだけ、というパターンもみられたが、薄い音数でよくこんなにパルスを感じさせるなとうなってしまった。

 音はまずまずだ。ピアノの音もいいし、全体のバランスもいい。しかしながらドラム自体の音は好みでない。比較的低めのピッチにチューニングされたタムは、コーテッドヘッドということもあって、かなりばさばさした音だ。

 バラードのグルーブも秀逸だ。ドラムはハットをほとんど踏まない。ちょっと変則なブラシで空間を聞かせてくれた。「Tequila」が7/8拍子にアレンジされて演奏されたが、なかなか楽しい演奏だった。ここでのドラムのショートソロも良かった。「This Way Out」は4ビートのブルースナンバーだ。ベースのドライブ感がいい。ドラムもハットを踏まず、パーカッシブなアプローチだ。ピアノとドラムのバースがあったが、ここの応酬も素晴らしかった。ドラムソロであるが、ジャズ系のソロはぐいぐいと音数を埋めるようなのが多いが、ちょっとフュージョンチックな奇数割フレーズなどを繰り出し、ダイナミクスを感じるまとまりになっていた。

 予想していたよりずっといい演奏だった。クリフ・アーモンドが良かった。行く前はオラシオだったらなと思っていたが、彼とは違うアプローチを聴かせてくれ、再評価してしまった。もう1ステージ聴いていこうかともちょっと思ったが、次の日を考えて断念してしまった。次回もぜひ行きたい。しかし、クリフが起用されるかわからないな。

 演奏時間はアンコールを含めて1時間20分。チャージは8,400円、ペリエは840円だった。

Set List
 ???
 Just Kiddin'
 Tequila
 ???
 Twillight Glow
 This Way Out
encore
 ???

楽器のコーナー

ドラム:
 YAMAHAの****(たぶんメイプル)カスタムアブソリュート 20BD,10,12TT,14FTくらいかな。
 スネアは5半の黒いの。
 zildjian cymbals
 左足カウベル、カウベル、ジャムブロック

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Last Update : 2004/09/17