ライブ

04/11/22 Incognito at ブルーノート東京

日程:
 04年11月22日(月)
場所:
 ブルーノート東京
メンバー:
 Jean-Paul "Bluey" Maunick(g,vo), Maysa Leak(vo), Tony Momrelle(vo), Gale Evans(vo), Sarah Brown(vo), Matt Cooper(key), Julian Crampton(b), Richard Bailey(ds), Andy Ross(as,fl), Dominic Glover(tp), Nichol Thomson(tb)
 
 同行者がどうしてもというので、仕方なく3時から始まる整理券配布の列に並んだ。とはいえ、着いたのは3時15分前。その時点で集まっていたのは6〜70人かな。3時半に順番が回ってきて、お支払いをすると整理番号は37だった。しかし、このシステム、ちょっとやだよね。だって、1ステを観るとするとまた5時半に来なきゃなんない。2時間しかないから、どっか行って飯でも食うとギリギリの時間。ブルーノート近辺では時間もつぶしづらいし。かなり中途半端だ。

 5時半にリターン。順番が早い人々が意外と前の方の席を選ばない。なので、ステージ正面、4列目をゲットできた。かなりいい席と言えよう。客層はつかみ所が無い。通常のコンサートにありがちな、偏りがない。新宿駅で20〜50才の男女を無作為に200人選び、40〜50才のおやぢを10人つまみ出した、というイメージだ。

 定刻の7時から5分遅れてメンバーがステージに登場する。ジミヘンがプリントされた黒いアロハを着たおやぢが、するすると出てきてマイクをとる。で、第一声が「ハッスルシテモイーデスカ」だ。ハワイの土産物屋のおやぢにしか見えないこのヒトがブルーイだった。会場:「い、いえーい」。ブルーイ:「ハイ、スタンダップ。ハッスルシテモイーデスカ」。会場:「いえーい」。ブルーイ:「ハッスルシテモイーデスカ」。会場:「いえーい」。このままスタンディングでライブに突入するかと思いきや、着席させて1曲目の「COLIBRI」がスタートした。「3・2・1・ハッスルハッスル」が無かったこともあり、中途半端なオープニングだったと言えよう。

 2曲目の「DON'T TURN MY LOVE AWAY」でメイザが登場。伸びのある歌声を聞かせてくれる。

 音はなかなかバランスがいい。若干キックやベースなどのボトムが出過ぎている感はあるが。ブルーイはなんとストラトだ。フロントとセンターのハーフトーンでほとんどの曲を弾いていた。今回、キーボードはひとりだったが、ホーンもかなり導入されていることから、音が整理されていて好印象だった。実際、新譜は以前よりも音作りがコンテンポラリーだよね。リズム体は着実だ。ドラムは、ばさばさした音とフレーズ。カクカクしたグルーブは、デビッド・ガリバルディが年をとったようなイメージ。それでも、しっかりしたパルスを生み出している。

 しかしながらブルーイはむちゃむちゃおやぢだ。片言の日本語使い、しょーもないギャグを連発するその姿は、知らないヒトが見たらグアム(ハワイ?)の土産物売りのおやぢだ。アロハにジーンズ。小太り。とはいえいいことも言ってる。「United Nation of Incognito」と称していたが、このバンドはかなり人種が多岐に渡っている。ま、陳腐ではあるが、音楽で、グルーブでみんなみんなひとつになれる、と。

 新譜「Adventures In Black Sunshine」から3曲。バラードを挟み、スマッシュヒット「STILL A FRIEND OF MINE」でメイザが立って立ってのしぐさ。ブルーノートでスタンディングって初めてかも。

 「TALKIN' LOUD」の後、ブルーイ、トニー(vo)、keyを残してメンバーが退場する。客席はアンコールの拍手だ。トニーが「THIS THING CALLED LOVE」をしっとりと歌い上げる。続く「MORNING SUN」ではさびでの振り付けを強要される。ひとまず曲を終えると、振り付けの指導が行われ、さびの部分が再び演奏された。ラストは「ALWAYS THERE」だ。すると、もう1回アンコールがありそう。締めはドゥービーの名曲「LISTEN TO THE MUSIC」だった。

 1時間半と短いステージではあったが、なかなか楽しめた。なにしろステージに近い。3m。メンバーと目があえば、営業(失礼)スマイルが帰ってくる。

 スタバに寄り、最終のラビットで帰るのだった。

Set List
 COLIBRI
 DON'T TURN MY LOVE AWAY
 CLOSE MY EYES
 EVERYTHING YOUR HEART DESIRES
 ON THE ROAD
 FREE
 STILL A FRIEND OF MINE
 WHO NEEDS LOVE
 TALKIN' LOUD
encore1
 THIS THING CALLED LOVE
 MORNING SUN
 ALWAYS THERE
encore2
 LISTEN TO THE MUSIC

楽器のコーナー

ギター:
フェンダー・アメリカン・ストラトキャスター
 使ったのはこれ1本のみ。ブルーイはずっとES-335だったのに、なぜかストラトになっていた。3トーンサンバーストでメイプルネックという、通が好まない仕様。プロで近年のスタンダード・ストラトを使ってる人って見かけないよね。これってレンタルかな。サブに62仕様ストラトといつものES-335も。アンプはへーへーぼんぼんなローランドJC-120だ。小屋の備品か。足下にはBOSSやMXRのエフェクターや本家クライベイビーが転がっていた。全体に、アマチュアみたいな機材だ。いや、アマチュアの方がもっといいものを使ってるよ。

ベース:
白のジャズベ。アンプはGKのヘッドにSWRゴライアスIIIが2台。

キーボード
ローズ・スーツケース・ピアノ、ローランドA90,JP-8000、コルグ・トリニティ。その他音源。

ドラム:
ソナー・デザイナーシリーズ。22BD,12,13TT,14,16FTってとこか。
 音はぼそぼそ。ソナーのイメージじゃない。キックのマイクは、ヤマハのサブキック。これってブルーノートのなのかな。エンドーサーがメーカーに手配してもらったセットに付いてくるのかなと思ってたけど、ソナーだもんね。
スネアは深さが5位。これもデッドで中高域が出ない感じ。

おまけ
 ステージ中央、最前列にいた15才くらいの女の子が印象的だった。ところで、ここって未成年OKだっけ? このコ、制服で入場したのだが、途中、私服に着替えてきた。ステージ中は、のりのりで全曲を歌っていた。それがもう、チョーのりのりってカンジ。同行者は親か? よくよく考えると、自分にもこのくらいの娘がいてもおかしくないんだよな。。。

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Last Update : 2004/12/01