ライブ

05/12/3 ケイ赤城 3 at 宇都宮 ラ・シェネガ

日程:
 05年12月3日(土)
場所:
 宇都宮 ラ・シェネガ
メンバー:
 ケイ赤城(pf), 杉本智和(b), 本田珠也(ds)
 

 昨年に引き続き、ケイ赤城のライブが宇都宮で開催された。主催者も前回と同じ。会場はラ・シェネガというレストラン・バーだ。

 突然、ドラムを貸してくれという電話がかかってきた。しかし、その日はDTT東京のセッションがある。ま、午前中にセッティングしてからDTTに行って、セッション終了後に帰ってくればいいかなということで了承した。さらにベースアンプとPAの手配と頼まれた。ベースアンプは、自前のSWRレッドヘッドでいいや。PAはアコースティックにでも頼もう。しかし、アコースティックに電話すると、予定があってオペレーターが付かないということだ。PAは小規模で、ピアノとMCでマイクが3本だけ。パワード・ミキサーとスピーカーで事足りる。これもセッティングを自分でやって、リハの時だけ友人にオペレーターを頼めばいいかということにした。

 結局、前夜にセッティングをやってしまうことにした。機材を積んでラ・シェネガへ。ゴルフ・ワゴンにしてなかったらムリね。現場のピアノはアップライトで隅に置いてある。うーん。楽器の配置が難しい。さらにドラムを置きたいところにちょっと段差がある。あーだこーだで1時間半かけてセッティング完了。ひと汗かいてしまった。

 DTT東京のセッションを早退して、開演のちょっと前に会場に入った。ピアノがちょっと前に出ている。会場の音響だが、低域がかなりまわってしまい、あまり条件が良くない。マネージャーさんが音についての指示を出すのだが、そのためにかなり細かいことを言われたらしい。手伝ってくれたNさんありがとう。

 例によってあんまり宣伝されていないようだが、50人くらい入っていてほぼ満席だ。チャージが6,000円と結構高いから、ジャズ・ファンは少ないだろうな。「ジャズマニア、カネ無し」ということわざがある(うそ)くらいで。ま、いわゆる富欲層か。お「富欲層」も「富欲」もATOKの辞書に載ってない。今年の新語だっけ。

 定刻を10分過ぎて、演奏が始まった。選曲は例によって自身のオリジナルと、スタンダードと、スタンダードとは言えない知名度の低い他人の曲。スタンダードと言えそうなのは「Giant Step」とアンコールの「Confirmation」のみ。「Litha」はチック・コリアのデビューアルバム「Tones For Joan's Bones」に入っているのだが、これって版権の事情からずっとCDされなかった。チックファンのワタシでも持ってないもんな。

 赤城さんのピアノは前回よりもバップっぽく聞こえた。これは聞く側の変化かも知れないが。しかし、フォームはさらにプログレ度を増した。リズムの流れはくっきりとあるんだけど、それに対するリズム体のアプローチが自由奔放。それにぐいぐいとピアノが乗ってくる。かと思えばオーソドックスにいってみたり。バラードは空間を生かしており、リズムが大きい。

 リズム体のプログレ度が激しい。かといってフリーなわけではなく、緩急自在。

 音は、やっぱり低域が厳しい。天井が高く、低次の定在波がピーキーなカンジで、残響時間が長い。赤城さんのMCも回る。声が低域に寄ってるからな。(笑)

 本田さんのレガートは、基本的に音量が小さい。シンバルは今回、セイビアンHHのデュオ・ライド20インチだ。これはジェフ・ワッツも使っており、ワタクシもこの間発注してしまったやつ。まだ来てないけど、たまたま一緒なので驚いた。早いレガートでは親指があんまり上に来ない。アメリカンくらいのグリップで柔らかい音を出している。そのへんを聞こうと思ったのだが、撤収が終わった後にたまたま席を外されており、聞きそびれた。フレーズも脱バップフレーズか。また、2・4拍のハイハットは以前よりも多い。バンド全体として、パーツはややバップ側に戻りフォームがプログレ化したというカンジだ。

 聴衆はおそらくジャズにあまりなじみがない層だと思われる。この演奏を聴いていいなと思った人は少ないのでは。もうちょっとオーソドックスなアーティストを呼んだ方が、次回の集客も見込めるのではないかと思う。

 今回は、PAの撤収もやらざるを得ない。くそ重いSWRを持ってきたのに、杉本さんはちゃんとウォルターウッズとエピファニを持ってきている。なんだよー。てなわけで、ちょっと作業がハードだったな。さらに、撤収が終わったら本田さんがいない。(T_T)

 今度頼まれても、ドラムだけにしよーっと。

楽器のコーナー

ベース:
 Walter Woods + Epifani
 エピファニは10インチかも。ずいぶん軽いね。

ドラム:
 YAMAHA   YD-9000R 18x14BD, 12x8TT, 14x14FT 以上、勝戸所有
 SABIAN   20 HH Duo Ride
 他の機材は確認を怠った。

 メインのライドはセイビアンHHのDuo Ride。前回はRaw Rideだったのに。Duo Rideの特徴は、中心部がレイジングも磨きもなしで、外側はレイジングされている。かなりダークな音だったが、ジェフ・ワッツの音はもっとブリリアント。うーん。

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Last Update : 2005/12/05