ライブ

06/3/12 80's DANCE POP SUMMIT at 東京国際フォーラム

日程:
 2006年3月12日(日)
会場:
 東京国際フォーラム ホールA
イベント:
 80's DANCE POP SUMMIT(エイティーズ・ダンス・ポップ・サミット)
出演:
 Michael Fortunati / SINITTA / Belinda Carlisle / Rick Astley
宣伝コピー:
 80年代当時のチャートも振り返りつつ、2006年現在の音楽シーンに多大な影響を与えている楽曲、アーティストをピックアップし、奇跡のラインナップで開催されるディスコ・ダンス・ポップ・ライヴ・イベントが急遽決定した!!
 ポップス、ユーロビート界で数々の金字塔を打ち立てた、誰もが耳にした、踊りまくったあの名曲達が一同に会する夢の競演が何と!あのリックの17年ぶりの来日でついに現実のものとなる。更にイタロ・ディスコの雄マイケル・フォーチュナティ、最近もヒット曲がカバーされたばかりのシニータ、唯一のアメリカ人で元祖ガールズ・ロック・バンドGO-GO'Sの出身で、同時代の女性ダンスポップの代表格ベリンダ・カーライルという布陣で繰り広げられる、マハラジャ、キンクイ世代からパラパラ世代まで、全ダンス・ミュージック・ファンに贈る、アゲアゲ・ディスコ・イベント!! 「Never Gonna Give You Up」「Together Forever」「Heaven Is A Place On Earth」、「Toy Boy」「Give Me Up」「Into The Night」etc...メガ・ヒット・ダンス・チューンの目白押し!! これはもうみんなで泣きながら踊るしかないでしょっ!!

 ということで、コピーからもかなりなんじゃこりゃなイベントであることがうかがえる。それもエイベックス主催。なんでこんなのに行ったの? と聞くのはやめてね。

 こんなイベントで集客できるのかと思いきや、土曜のチケットは早々に完売している。日曜も9割は入ってるね。客は意外とフツーだ。30代が多そうで、服装はわりかしフツー。いけいけな方も散見されるが、それほど多くない。昔はぶいぶいいわせてたけど、今は落ち着いて家庭におさまってますよっていうカンジだ。男女比もほとんどイーブンか。

 ステージには一応楽器がセットされている。

 オープニングはマイケル・フォーチュナティだ。いきなり「Give Me Up」でスタート。当然のように総立ちだ。演奏はカラオケで、ダンス・ミックスなのかと思いきやフェード・アウトかよ。後ろには3人のパラパラ娘。音の出てないショルダー・キーボードって小室かよ。あおりがイタイMC。新曲です、っておまえの曲はみんな循環コードかよ。さらに、ラストは「Give Me Up」のリミックス。と、突っ込みどころ満載のおばかさだ。さすがエイベックス。しかしながら楽しい。結構楽しんでしまった。隣の小太りショルダーバッグ秋葉系30代子連れ男性さんは、パラパラをノリノリで踊りまくっていた。あちこちで20年前ディスコ系おねえちゃんが、当時のままのフリで踊っている。すばらしい。

 このおばかさで突っ走ると思いきや、シニータからはバックバンドが入る。このバンドが後の3アーティストのバックを務めた。知ってる曲が「Toy Boy」ともう1曲とシュープリームスのカバーである「Stop In The Name Of Love」しか無かったが、ダンサブルだしダンサーを含めたビジュアルもまずまずで楽しい。

 続いてのベリンダ・カーライルだが、知ってる曲がほとんど無い上に、ディストーション・ギターをフィーチャーした8ビート系だ。○○年前のディスコ期には、ソウルやファンクを愛好し、「こんな8ビートで踊れるかよ。おまえらと一緒にすんな。」というヤなやつだったので、ま、今でもやっぱりのれないな。フツーのバンドがバックなので、もはやダンスイベントというノリではなく、そのアーティストのミニ・コンサートという雰囲気になってしまった。それでベリンダってのはキツイな。

 トリはリック・アストリーだ。これまたフツーのコンサート。MCも長い。で、なんかこのイベントを揶揄しているように感じられる。おまえら「どぅっちーぱっちー」ってな曲が好きなんだろ? でもオレはフツーにやるよ、てな風にバラードも交え、淡々とステージは進行した。ラス前の「Together Forever」からまくりに入ると思いきや、アコースティック・ギターを抱えて、ひとりで「Never Gonna Give You Up」を歌ってしまった。それもなぜか、カイリー・ミノーグの「I should be so lucky」を混ぜて。この後どうするのかと思いきや、ラストはバンドでの「Never Gonna Give You Up」だった。そしてアンコールはバラード。歌はうまいし曲もそこそこかっこいい。でもなーという印象だ。アンコールが1回でバラードってのはないだろ。ダンスイベントだよ。

 ここまで休憩なし。3時間弱だった。

 このイベントに対するエイベックスの狙いってのは、うまく行かなかった思う。基本はおばかイベントだ。マイケル・フォーチュナティのスタイルが一番合っている。しかし、フェード・アウトは無いな。ここはノンストップ・ダンス・リミックスだろう。バンドはいらない。で、アーティストの間にはちゃんと休憩を入れる。おねおばさんは疲れちゃうからね。そして、照明はもっとハデハデにしたい。もちろんステージにはダンサーをいっぱい入れる。お立ち台イメージね。

 エイベックスはリックを担ぎ出すに当たり、マイケルみたいなステージを望んだのではなかろうか。それをリックが拒否したのでは。リックの名前はイベントとしては必要かも知れないが、こんなスタイルはイベントにそぐわない。ホールを出る時にも、不完全燃焼と思われるコメントがまわりから聞こえてきた。

 次回はもっとおばかに。しかし、行かないだろうな。

Set List

Michael Fortunati
 Give Me Up
 Alleluia
 Baby Break It Up!
 Let Me Down
 Into The Night
 Give Me Up REMIX TRANCE 2006

Sinitta
 Love And Affection
 Cruising
 Get Right Back
 Stop In The Name Of Love
 So Macho
 Cross My Broken Heart
 Shame Shame Shame
 Toy Boy

Belinda Carlisle
 Live Your Life Be Free
 I Get Weak
 Circle In The Sand
 (We Want)The Same Thing
 Leave A Light On
 Our Lips Are Sealed
 Heaven Is A Place On Earth

Rick Astley
 Take Me To Your Heart
 She Wants To Dance With Me
 Strong Strong Man
 Hold Me In Your Arms
 Whenever You Need Somebody
 Ain’t Too Proud To Beg
 Vincent
 Cry For Help
 When I Fall In Love
 Together Forever
 Never Gonna Give You Up
encore
 Hopelessly

楽器のコーナー
 っていらないね。

ラーメンのコーナー
 今回は、麺えるびすのつけ麺。スープがあっさりしすぎかな。

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Last Update : 2006/03/13