ライブ

06/5/6 Branford Marsalis at ブルーノート東京

日程:
 06年5月6日(土)
場所:
 ブルーノート東京
メンバー:
 Branford Marsalis(ts,ss), Joey Calderazzo(p), Eric Revis(b), Jeff "Tain" Watts(ds)
 
 ジェフ・ワッツは、ちょっと前までワタクシのNO.1フェイバリット・ドラマーだった。現在はグレッグ・ハッチンソンにその座を譲っている。昨年の山中千尋で初ジェフのはずだったが、家庭の事情で来なかった。今回、ブランフォード・マルサリスで来るというので見に行った。

 5時半開場で6時過ぎに到着。ステージ右の、ドラムがよく見えるソファーを確保した。入りは8〜9割か。なんとなくジャズ・ファンには見えないヒトが多い。ゴールデンウィークだし。年齢層は高め。
 
 定刻から5分、ブランフォードが登場。オープニングはジェフのソロ・アルバム「Bar Talk」に収められている「Mr. J.J.」だ。
 
 当たり前だが演奏はうまい。しかしながら、ブランフォードの調子はイマイチか。ピッチがもひとつだし、フレーズの切れも良くない。ま、CDとの比較ってレベルではそんなカンジ。ピアノもベースもリズムがしっかりしている。ちょっとベーシックすぎるかも知れないが、いい演奏だ。
 
 最近のブランフォード・バンドってコンテンポラリー化してるのかな。やや複雑な曲のフォーム、ちょっとアバンギャルドなサックス、ベーシックなベースとピアノ、奔放なジェフのドラム。わかりずらくしているのは、ジェフに依るところが大きい。これでドラムがもう少しおとなしいタイプであれば、それほどアバンギャルドな印象は無いだろう。

 ドラムはジェフじゃない方がいい。というか、こういうアプローチのジェフじゃない方が好き。最近のジェフなんだけど、ソロ・アルバムはあんまり好きじゃない。アプローチがちょっと革新的。気持ちはわかるけど、いいとは思えない。4曲目にやった「Citizen Tain」はジェフの同タイトルのアルバムに収録されている。この曲も好きじゃないな。こういったアプローチがジェフのスタイルとして確立されつつあることは理解できるが、そつのないバッキングに徹した中にセンスが光るってな昔のスタイルの方が良かったと思っているのは、おそらくワタクシだけではないだろう。ジャズ初心者にはつらい。同行者は「最後の曲(ソプラノのバラード)が良かった」だそうだが、気持ちはわかる。

 しかしながら、プレイヤーの反応の早さったらないね。なんで、こんなレスポンスができるのか。

 10年くらい前のアルバムが好き。ドラムはグレッグ・ハッチンソンかクラレンス・ペンで聞きたい。ちなみに、ブライアン・ブレイドでもだめね。

Set List
 Mr. J.J.
 Such Love
 Glooming Sunday
 Citizen Tain
 Dancing Cheek to Cheek
encore
 Do You Know What It Means to Miss New Orleans?  

ドラムのコーナー
 右手のグリップはかなり長く持つ。ほとんどグリップエンド。これであんな早いレガートがよくコントロールできるな。珠也さんもそうだけど、このDuo Rideでなんでこんな音なんだろうというようなソフトなレガートだ。
 シンバルの叩く位置を変えて、音色をコントロールするんだけど、かなり極端にやる。
 左右とも、グリップを変えるね。フレンチからジャーマン。左手の甲のかぶせ方も。握り方も変える。変幻自在。とにかくスティックのコントロールは素晴らしい。
 ブラシにもそれは言える。フレンチでスイープしたり、甲をかぶせて人差し指で上から押さえたり。これまたコントロールは素晴らしい。ま、演奏自体が好きかというと別。ブラシはあんまり好きじゃないかも。
 しかし、生の印象って録音したモノと違うよね。
 
楽器のコーナー
 セットはソナー・デザイナーで、材質は不明。18BD, 10,12TT, 14,16FT 白
 スネアもソナー・デザイナーで、材質は不明。DS1406 14x6 白
 全体にチューニングが低いね。最近のアメリカンってカンジ。
 シンバルはセイビアン。向かって右から、14クラッシュ、20ライド、十字のクラッシャー、22 HH Duo Ride、16ロックタゴン、同軸で14スプラッシュ? ハイハットは13かな。ピッチが高い。
 変な選択だ。14クラッシュでしょ。クラッシャーでしょ。ロックタゴンでしょ。
 Duo Rideはワタクシも持っている。本田珠也さんも持っている。ジェフのはシズルが1個で22インチ。ワタクシと珠也さんは20インチだ。もともとはジェフが使ってるので買ってみたんだけど、22かよ。
 ペダルもソナーのジャイアント・ステップ。なぜかハイハット・スタンドがヤマハ。
 スティックケースなんだけど、いろんなサイズのが20セットくらいぎっしりと入ってる。ケースはぱんぱん。なんであんなに必要なのかわからない。曲やアーティストに合わせて変えてるのかな。

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Last Update : 2006/05/06