ライブ

07/6/2 塩谷哲 3 at ブルーノート東京

日程:
 07年6月2日(土)
場所:
 ブルーノート東京
メンバー:
 塩谷哲(しおのやさとる)(pf), 井上陽介(b), 山木秀夫(ds)

 それほど興味があるわけではなかったのだが、たまたま都内にいたので誘われてみた。

 新譜「EARTHEORY」リリースにともなうツアーのようだ。アルバムについては、こちらのインタビューを参照のこと。しかしながらこのアルバム、聞いてない・・・。

 女性ファンが多いんだな。7割方は女性。あとは、それに連れられてきたオトコかな。

 演奏されたのは、すべて新譜からだ。曲想は、いわゆるコンテンポラリー・ジャズだ。リズムはファンク系、ちょいワールド、ラテン、などなど。いわゆる4ビートのリズムでの演奏は、ほんのちょっとだけだった。リズムのギミックは少なく、メロディも比較的メロディアス。となると、スムース・ジャズに陥ってしまいそうだが、リズム体がそれを救っている。ウッド・ベースであることがまず大きいだろう。リフを弾いてもエレキとはひと味違う。それとドラムの変幻自在なアプローチが効いている。

 ピアノは音がいい。まあ、タッチもあるんだろうけど、ハコとしても音がいいよね。全体としても音が良かった。演奏はキレがいいしリズムがいい。ブルースフレーバーは薄く、若干メカニカルだが、きれいにフレーズをまとめあげている。そして、ラテンはさすがにお手のもの。でも、思ったほどラテンラテンしたフレーズは弾かないんだね。リズムもかなりスクエアで、ラテンなまりが無い。そのため、比較的ラテンフレーバーも希薄だ。それもまた、曲に独特な印象を与えている。

 ベースはわりと地味で、インタープレイも控えめ。ソロの時だけはばしばしと弾きまくる。トリオなので、ほとんどの曲でベースにソロが回る。ピアノからベースにソロが回るところは、フツー音量がぐっと下がる。ジャズのライブと違うのは、ここでは拍手が来ないこと。逆に、ベースソロの終わりは音量が上がる。ここでは拍手がもらえる。なんか不公平だと思ったのはワタシだけか。

 山木さんって、あんまり好きとはいえない。しかしながら、パルスはしっかり出ていて小気味よい。トリッキーじゃないんだけど平板ではない、ちょっとひねくれたアプローチが良かった。ほとんど、ドラマー好きのするフレーズを出さないだけどね。ダブルストローク主体のフレーズばっかりで。ワンパターンかもしれないけど、これが山木秀夫だってカンジもある。なかなか間も生かされている。これがオラシオ・エルナンデスなんかだったら、きっとトゥーマッチだろうな。くりかえすけど、あんまり好きでない。でも、このバンドには合ってるかも知れない。

 てなわけで、予想を裏切って良かった。最近、小さめのジャズバーに行くことが多いんだけど、ブルーノートって音がいいなー。他もこのくらいだといいなー。

Set List
 Beat-N-Feat
 In A Driving Rain
 Morning Bliss
 EARTHEORY
 Deep Affection
 Hard Cookie Dance
 Ladies in Mercedes
encore
 So Danco Samba

楽器のコーナー:
・SONOR Designer(材質不明) 18BD,12TT,14FT 白スパークル
 タムは10かも。わりとばさばさした音だ。
・Pearl Chrome over Brass 14x5.5 (70's)
 スネアがよくわからん。クロムメッキの金属胴なんだけど、ソナーでもラディックでもグレッチでもスリンガーランドでもない。センターに太めのビードが3本くらい入ってる。昔のパールっぽいんだけど、そんなの使うのかな。
・Paiste Cymbals なのかな 一応エンドーサー
 本人左から、18、12スプラッシュ、20か22ライド、20か22シズル付きライド、エッジがふにゃふにゃのチャイナ。このチャイナって、正規品かな。ボスフォラスのスタントン・ムーア・シグネチャーに、トラッシュ・クラッシュっていうエッジふにゃふにゃがあるでしょ。あんなカンジ。このふにゃふにゃの音が良かった。チャイナのクセが薄くて、ぐしゃっと鳴る。ちょっと欲しいな。
・DWのペダル
 確か、TAMAの古いペダルを買いだめして、ずっと使ってたハズ。在庫が無くなったか。
 全体にセッティングはかなり低い。
 しかし、執拗にダブル・ストロークのフレーズをだしまくるな。
 ブラシの音が良かったし通る。タッチか。

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Last Update : 2007/06/02