ライブ

10/9/5 渡辺香津美 TOCHIKA 2010 on 東京ジャズ2010

日程:
 10年9月5日(日)
イベント:
 東京ジャズ2010 Tokyo Jazz 2010
場所:
 東京国際フォーラム ホールA
メンバー:
 渡辺香津美(g), Mike Mainieri(vib), Warren Bernhardt(key), Marcus Miller(b), Omar Hakim(ds)

 恒例の東京ジャズだが、行ったコトがない。気にはなってるけど、行くまでには至ってないというカンジか。今年はジョシュア・レッドマンのドラムが、マイ・アイドルのグレッグ・ハッチンソン。しかし、最近のジョシュアのアルバムは、ちょっとキビシイのでどうかなと思っていた。ところが、香津美(敬称略)のグループが「TO CHI KA」というプロジェクト名だということで、メンバーが公表された。おおお、と思ってチケットを手配したが、残念ながらSS席は売り切れでS席となった。ちょっとはしっこ。

 「TO CHI KA」の発売は80年なので、ちょうど30周年。発売後のツアーはこのメンバーだったとのことだ。このアルバムは、自分が聞いた回数ベスト10に入ると思われる。ちなみに1〜5位は、ジェフベックのワイヤード、ブロウバイブロウ、パープルのライブインジャパン、ツェッペリンのザソングリメインザセイム、レインボーのオンステージあたり。6位以降がこのトチカとか、ラリー・カールトンのルーム335とか、カシオペアのミントジャムスとか、カーペンターズのホライズンとか、BTOのノットフラジャイルとかとか。なお、香津美のアルバムは、デュオやオケとの共演などを除けば、全部持っている。ワタクシのギターヒーローのひとりだ。

 ということで、期待に胸をふくらませて国際フォーラムへ向かったのだが、暑い。外のステージでもライブをやっており、10分ほど耐えたが、早々に冷房の効いたカフェに非難した。開場まで、滅多に飲まないアイスコーヒーでしのぐのだった。

 ノベルティ売り場で、「TO CHI KA」のTシャツが4せんえん。かなり逡巡したが断念した。黄色だったら絶対買ってたのにな。

 簡単なPVが流れ、メンバーが登場する。オープニングは「Liquid Fingers」だ。うーん。期待が大きかったからか、リズム体がイマイチ。原曲はマーカス+スティーブ・ジョーダン。オマーが軽い。1回こっきりの割にいろいろ仕掛けがあり、メドレーで「Cokumo Island」へ。細かいミスというかリハ不足が目立つ。そして、これはいらんだろうという「Impressions」。こんな曲をやるなら「Don't Be Silly」(「TO CHI KA」収録で、今回やらなかった2曲のうちの1曲)をやってくれー。

 まあ、細かいキメは多いし、曲の進行も複雑。なかなか再現は難しいよね。

 しかしながら、香津美の演奏はいい。ゴツゴツした独特のフレージングは、香津美ワールド。素直にかっこいいと思える。スロー曲も良かった。マイクと香津美のからみが美しい「TO CHI KA」。そこから、バラード嫌いのワタクシの中で、ベストバラード10曲に入る(ワンパターン)「SAYONARA」へ。マーカスはフレットレスでテーマをとる。ギターのハーモニーが美しい。

 続いて意表をついた「遠州つばめ返し」(MOBO収録)。キメキメのこの曲、まあ、そううまくはいかないよね。そしてラストは「Unicorn」。これはMOBO IIIなど香津美の他のユニットでも演奏されているが、アルバムではビブラフォンで演奏されている後ソロに当たるところが、こういった演奏では存在しない。この曲は、後ソロからテーマに戻るところが一番かっこいい。ちゃんときめてくれよー。あー。60点。(--;) この時点でアルバムの残りは3曲。曲の性質から考えると、アンコールは当然の「Manhattan Flu Dance」。あー。リズムから入ってテーマに直接行っちゃった。これは冒頭のギターの歪みコード、ぎゃっ、ぎゃっ、ぎゃーーーつくつ、が欲しいのに。そして、ソロがワンコードで回されはじめた。この曲、ギターソロの後半がハイライト。複雑なコード進行からテーマに戻るのだが、そこのソロが難しい。おー。ギターだけはそこにいくね。しかーし最後の4小節をコードでごまかした。そこはなんか弾かなきゃ。そして、エンディングをとちる。(--;)

 おそらく、香津美マニアには不評だったと思われる。香津美自身は、けっこう良かったんだけどね。オマーが足を引っ張ってる。もう少しリハを積んで、ツアーにして欲しいな。って客が集まらないか。

 この模様はNHK-FMで生放送され、NHK-BSでTV放映がある。FMはさておきTVなんだけど、ミスだらけのこの映像、このまま流すのかな、って直しようがないか。ライブ盤じゃないし。あら探しをするまでも無く、あらだらけだ。

Set List
 Liquid Fingers
 Cokumo Island
 Impressions
 Harf Blood
 TO CHI KA
 SAYONARA
 遠州つばめ返し
 Unicorn
encore
 Manhattan Flu Dance 

楽器のコーナー

渡辺香津美
 Paul Reed Smith シングルカッタウェイでアーム付き
 Collings So Co これもシングルカッタウェイ fホール付きのセミホロー
 Alembic(Manhattan Flu Dance) 復活させたらしい
 Taylor K-14ce かな? スチール弦エレアコ(TO CHI KA)
 アンプはCarrのThe Vincent(歪み用)とJC-120。

オマー・ハキム
 パール・リファレンス 10,12,13TT,14,16FT,22BD ラックマウント
 スネアは不明だが、自信のシグネチャーか。サブスネアあり。
 ジルジャンのシンバル ライドはハイブリッドかな。イマイチ。

マーカス・ミラー
 いつものジャズベ
 フレットレスのジャズベ(SAYONARA)
 アンプはSWR

ウォーレン・バンハート
 ヤマハ コンサートピアノ
 ローズ・スーツケース・ピアノ

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Last Update : 2010/09/05