ライブ

97/2/19 Mike Stern Band at ブルーノート東京

日程:
 97年2月19日(水)
場所:
 ブルーノート東京
メンバー:
 Mike Stern(g), Dave Weckl(ds),Lincoln Goines(b), Bob Sheppard(ts)

 開演1時間15分前、デイブの左前方3m、3列目の席に着いた。このあいだのマーカス・ミラーの時に比べかなり人が少ない。30分前に、ライドシンバルを抱えてデイブがあらわれ、ライドを交換しチューニング、セッティングを確認し、戻っていった。今日のセットはいつもとやや違い、ライドが2枚で、タムは前2、右2と少な目、左に12・10インチのスネアをセットしている。続いてマイクが、近々発売になるというヤマハのシグネーチャーモデルを抱えて登場。ヤマハのテクニシャンと思われる人2名と楽器を弾きながら、なにやら話合っていた。笑顔を振りまきながら退場することしばし、客電が落ち演奏が始まった。

 アルバム「ビトゥイーン・ザ・ライン」からの曲を中心にアンコールを含め全6曲、4ビート3曲、ファンク・チューン2曲(1曲は「クロマゾーン」)、バラード1曲で80分であった。マイクの曲は似通っていて、区別が付きづらい。今、CDを聴き直しているが、バラードがどの曲かわからない。(記憶力も低い)最初のCD2、3枚はよかったが、最近のはどの曲も同じように聴こえる。まだレコーディングされていない新曲だといって紹介された曲も、こんな曲あったよなという感じである。しかし、マイク・スターンの曲以外の何ものでもない。そこは偉いと思う。曲がワンパターンなら、演奏もやや・・・である。ブルースの曲(「ベイト・トーン・ブルース」、4ビート)では、テーマ→ギターソロ(クリーン→ディストーション→ディレイ)→テナーソロ→ベースソロ→12バース→ドラムソロ→テーマと、王道の構成で、他の曲もほとんど同じである。

 まあ、こう書いてしまうとネガティブに聴こえるが、演奏はすごい。メンバー全員リズムが良い。特にマイクのギターはリズムが良い。パラパラと弾き始め、テーマにはいってリズム体がのっかってくるところなど、むちゃくちゃかっこよい。うばうばうばうばという独特の、メセニーよりちょいはねのスイング感を持ったギターは、ファンにはこたえられない。しかし、やや弾きすぎで、ギタリスト以外で良いと思う人はきっといないのではないかと思う。でも女同士で来てる人たちもいるわけで、マイクがほんとに好きなのか聞いてみたくなる。ベースは、ラインはそんなにかっこいい訳ではないが、音がいいしリズムが良い。ギターやドラムがどこへ遊びに行っても一緒に、あるいは待っていたり、自在の演奏だった。テナーは、前任のボブ・バーグよりバップで、ややスイングしている感じ。クロマゾーンのテーマはとちっていたが。

 ドラムは世界一のデイブ様である。本日はかなり叩きまくっていた。圧倒的。打ちひしがれて帰るしかないといったところでしょう。しかし、最近ちょっとウェット過ぎる。今も「ビトゥイーン・ザ・ライン」を聴いているが、フレーズや特にハイハットがかなーりイケイケになっている。これはマイクの注文だろうか。昔のマイクのアルバムではもっとクールな感じを出していたが。チューニングも昔のドライな感じから、ややオープンになりつつある。昔の方がちょっと、ちょっとだけいいな、などと思ったりして。音は今の方が好きだけど。

 全体を通しての印象は、やはりリズムが良いことにつきる。それはリズム体だけでなく、ソロ奏者のリズムを含めた全部のグルーブである。私などもよく、リズムがよたった演奏をしているといじめられるが、ソロ奏者がよたればそれを聴いてるリズム体もよたるのだ。

楽器のコーナー
 
ギター:
 ヤマハ・マイク・スターン・シグネーチャー(3曲)
 いつものテレキャス・タイプ(3曲)
 ピアス、12×2のSPキャビネット2箱、ヤマハF100-212
 ヤマハSPX-90、BOSSのエフェクター各種
 ヤマハの方がややドンシャリ。やや輪郭がぼけ気味。いつものやつは、やや中高域が出ている。いつものの方が好きだが、トーンを回せばかわらないかも。
 
ベース:
 フォデラ・リンカーン・ゴーインズ・モデル(5弦、1PU、1Vのみ)
 ウォルターウッズ、ハートキー12×4 スピーカー・キャビネット1箱
 太い音。5弦もしっかり出ている。でもスラップには向かない。

ドラム:
 ヤマハ・メイプルカスタム 20BD,10,12,13,15TT の4タム1キック
 デイブ・ウェックル・シグネーチャー メイプルの13(私も持っていた)
 特注の10(ピーター・アースキン・シグネーチャーの10より深い)
 ジルジャン・シンバル向かって右から(銘柄はわからない)
 17〜8チャイナ、13ハイハット、15〜6クラッシュ、8スプラッシュ20ライド、
 20ライド(プロマークのシズラー付)、14クローズハット、17〜8クラッシュ
 2枚かさねチャイナが無い。左(向かって右)のタムも無い。スネアのリムが、ウッドリム(ヤマハから発売される模様)に換えられていた。

おまけ:
 東北新幹線で、アナウンスの度に音楽がはいるの知っていますか。この音楽に気になるところがある。3拍子で、ミーレドミ、ファーミレファ、ソファミソドシ、ラソファミレド、レミレミ(トリル)ドシ、ドソミソド、なのだが4小節目の最後のレドが一緒に鳴るのだ。初めて乗ったときから気になっていて、一緒に乗ったやつに言ったり、友人に聞いたりしていたが、誰も気付いていなかった。ところが「ジャズライフ」という雑誌のエッセイで、佐藤允彦さんがそれを指摘していた。みなさんは気付いたでしょうか。

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Last Update : 2003/07/03