ライブ

99/7/4 Incognite at Zepp Tokyo

日程:
 99年7月4日(日)
場所:
 Zepp Tokyo ゆりかもめ「青海」駅そば
メンバー:
 Bluey(g), Maysa(vo), Richard Bailey(ds), (vo)♀, (vo)♀, (vo)♂, (b), (key), (key), (ts,ss,fl), (tp), (tb), (perc) 計14名の大所帯

 ライブハウスの場所を調べたら「青梅」で、駅を降りればすぐわかるということだった。また、変なとこでやるなあ、都内からずいぶん時間かかるなあと思っていた。前々日にA氏と話していたら、「梅」でなく「海」だということが判明した。あやうく中央線に乗るところだった。

 整理番号が遅いので好位置の確保はあきらめ、開演時間の5時の10分前に到着した。位置は後方のミキサー卓前で、まあ、おおむね見えるということで良しとした。でも、集まりが悪く、4時に来ていればもっと良い位置を得られたようだ。残念。客層は20代がほとんどで、ふつーのおねーちゃんが多かった。開演前にブルーイから、日本での担当ディレクターが2日前に交通事故で亡くなったことが告げられ、1分間黙祷をささげた後演奏は始まった。

 例によって新譜からの曲を前半に、後半はヒット曲で盛り上げるという構成だ。オープニングは「Wild and peaceful」で新譜からのボーカルナンバーが続き、インストの曲を挟んで後半へとなだれ込む。

 演奏は非常にタイトだ。ドラムのリチャード・ベイリーはオールド・ジャズファンクスタイルといったタイプで、タワー・オブ・パワーのデビッド・ガリバルディなんかに近い。キーボードのスタイルがまた古い。キーボードは左右に一人づつ配されていたが、右がローズ(電気のホンモノ)とエレピ・シンセ、左がハモンド(電気のホンモノ)とエレピ・シンセだった。使う音はローズ、ハモンド、クラビネット(これはニセモノ)、ピアノがほとんどだ。これをふる〜い感じで弾くのだ。特に新譜ではローズの比重が高くなっている。ギターもまたまた古い。だいたいES-335でファンクのカッティングをやるやつは、今時いない。さらには、ロングディレイ+グリッサンド+ワウなんていう、20年くらい昔のトロピカル系で多用された技を使う。でも、会場のわこうど達は、これらが古いと思って聞いてるわけではないんだろうな。それはさておき、メイザの歌声は強力で、圧倒されてしまった。

 後半は「Colibri」でスタート、「Don't You Worry 'bout a Thing」から「?」(モントルーでもやってた曲で探したけど見つからない)へとメドレーでつなぎ、「Still a Friend of Mine」でとりあえずメンバーは引っ込む。アンコールはパーカションのソロ、そのあと2曲演奏し、レゲエのなんとかという曲が会場に流されみんなで歌って終了となった。

 レーベルが変わって3年ぶりの新譜となったが、懐古主義というと怒られそうだがそんな感じが伝わってくる。確かに古い楽器と古いリズム、それにブルーイの方法論との融合がインコグニートの魅力なのだろうが、もう6枚もアルバムが出ておりアイデア的に苦しいかなという気もする。曲の判別が苦しくなりつつある今日この頃だ。その日はコンパクトCDプレイヤーを持参し、新譜とその前の1枚を聞きながら歩いていたが、前のアルバムの方がいいとは思った。今後に期待しよう。

8割は当たっている Set List
 Wild and peaceful
 It Ain't Easy
 Fearless
 I Can See the Future
 Black Rain
 Port Louis
 Dark Side of the Cog
 She Wears Black
 Everyday
 Barumba
(ここまで順不同)
 Colibri
 Don't You Worry 'bout a Thing
 ?
 Still a Friend of Mine
encore
 Always There
 ?

楽器のコーナー

ドラム:
 ソナー モノはなんでしょう。わかりません。昔は、シグネーチャーだったけど。
ギター:
 ギブソンES-335 これでカッティングやらないよ、最近。
ベース:
 スティングレイ 古いっちゃ古い。
キーボード:
 ローズは私の所からは見えなかったが、スーツケースらしい。いわゆる「ダイノマイ・ローズ」だ。コンプ+コーラス(+エキサイター)+ステレオパンね。ハモンドも見えなかったがB3か。

 ここで、キーボードの電気と電子のハナシを。電気キーボードとは、なんかで音を出してそれを電気的に増幅するものだ。ローズは、トーンバーという棒を叩いてそれの音をピックアップで拾って増幅する。昔のハモンドは、トーンホイールをモーターで回してその音を同様にピックアップで拾う。クラビネットはハープシコードみたいに弦をひっかいて、それをピックアップで拾う。つまりインコグニートは「電気」キーボードとピアノ(これはサンプリングだけどね)という昔の楽器主体なのだ。ちなみに、電子キーボードは電子回路で音を発生させるものだ。

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Last Update : 2003/08/23