ライブ

99/8/25 布川・矢堀ユニット at 六本木 ピットイン

日程:
 99年8月25日(水)
場所:
 六本木 ピットイン
メンバー:
 布川俊樹(g), 矢堀孝一(g), 岡田治郎(b), 岩瀬立飛(いわせたっぴ)(ds)

 当ユニットは、日本ジャズ界の若手(あんまり若くないか)2大ギタリスト、布川・矢堀両氏のセッションバンドである。

 布川氏はVARISというバンドやソロ名義でアルバムを出しており、教則ビデオも多数出ている新進気鋭のジャズギタリストである。また、ウルトラマン・ジャズというウルトラマン関係の曲をジャズにアレンジしたという企画ものも出している。

 矢堀氏は私がやっているフュージョンバンド、SIAトリオで名高いA氏の高校(皇室御用達)の先輩である。A氏は、矢堀さんに売りつけられたSGダブルネックを現在も所有している。矢堀氏もフラジャイル、WISIWIGなどでアルバムを出しており、教則ビデオもこれまたいろいろ出ている。また、TVジャズというなつかしのTV番組の曲をジャズにアレンジしたという企画ものを2枚出している。

 なんか似ているがそれもそのはず、矢堀氏さんは布川さんの弟子なのである。両者とも、いわゆるコンテンポラリー・ジャズギターのスタイルであり、これは、ジョン・スコフィールド、マイク・スターン、パット・メセニーらに代表され、そういったギタリストのいいとこどりといった感がある。リズム体はジャズ界期待の若手で、特にドラムの岩瀬氏は最近とみに評判が高く、桜井哲夫のアルバムなどにも参加しており一度見たかったのだ。

 曲は両者の新しいアルバムから偏り無く選曲され、スタンダードも2曲あった。4ビートが主体ではあったが、リズムの自由度が高くセッションならではといった演奏だ。矢堀氏のギターは、明らかに先にも挙げたギタリスト達の影響が強いが、それがうまく混ざっている。我々(私だけか?)がこうありたいという感じのギタリストだ。布川氏はそれよりややオーソドックスで、そこからロック色の強いフレーズも飛び出す。布川さんのアルバムは曲が今ひとつだし、VARISはドラムが木村万作で好きでない。ぱらぱらっと弾くとかっこいいのだが。。。リズム体は強力で、岩瀬氏はかなりすごい。あまりオーソドックスでないジャズドラムで、レガートがイーブンなディジョネットという感じ。近々ソロアルバムが出るそうなので、買わねば。

 全体にこんなふうにできたらいいなという、お手本のような演奏だった。ただし、いわゆるスイング感は希薄で、おやじには受けないのかもしれない。最後の曲の布川氏のソロが終わったところで10時5分、ピットインを後にするのだった。最終があと30分遅ければなあ。

Set List

1st
 猫目小僧 (TV Jazz 7)
 Chicken Bento(No Wet/Fragile)
 Musaishoku(Departure/Toshiki Nunokawa)
 ウルトラマンのテーマ(Ultraman Jazz)
2nd
 Dolphin Dance(Guitar duo)
 Mad Hatter Blues(Departure/Toshiki Nunokawa)
 Django
 No Wet(No Wet/Fragile)

楽器のコーナー

布川:
 ほとんどをジョー・パスそっくりさんコンテストでもらった、アーガスのES-335で演奏した。足下にはGT-5、アンプはピーターソンである。

矢堀:
 ESPのストラトシェイプHSHを2本。足下、ラックにはエフェクトがいっぱい。

岡田:
 クルーズ・マニアックのEMG付きジャズベ・フレッテッドとベスタクスのフレットレス。両方とも5弦だ。アンプはSWRのワーキングマン15インチ。

岩瀬:
 セットは旧型パールPX(ファイバー)8,10,12,14,16のタムとヤマハYD-9000Rの20キック。RIMS(元祖フローティング・マウント・システム)が付いている。ラグの下にどっかのショップだったかなで出していたサスティン・プレートが付いているようだ。色はダークブルーで、じぶんでカッティングシートを貼ったそうだ。
 スネアはヤマハメイプルカスタム 14×4
 シンバルはジルジャン・パイステ混合 20ライドが2枚あった。
 セッティングは全体にかなり低い。

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Last Update : 2003/08/23