これを聞こうA-Z

第7回:F = Frank Gambale

Frank Gambale Live!  /  Frank Gambale
(ライブ! / フランク・ギャンバレ 87年)

メンバー:
 Frank Gambale(g), Kei Akagi(key), Steve Tavaglione(sax,ewi), Steve kershisnik(b), Joe Heredia(ds)

収録曲:
 Credit Reference Blues / Fe Fi Fo Funk / Spending Sunday With You / A Touch Of Brazil / Spike's Song / The Natives Are Restless

 フランク・ギャンバレは、58年オーストラリア出身。スコット・ヘンダーソンの後釜としてチック・コリア・エレクトリックバンドに起用されたことで注目を浴びたギタリストである。スイープ・ピッキングの達人として有名であるが、もともとはGIT(Guitar Institute of Tech 北米の総合音楽学校MIのギター部門)で講師をしており、ポール・ギルバートや前記のスコット・ヘンダーソンにも教えていた。そのかたわらソロ活動も進め、元ジャーニーのスティーブ・スミス率いるヴァイタル・インフォメーションにも参加していた。そして87年にエレクトリックバンドに抜擢された。現在は、ソロ、ヴァイタル・インフォメーション、スチュアート・ハム、スティーブ・スミスと組んだGHSなどで活動している。

 演奏スタイルは典型的フュージョンで、スイープを交えた高速ソロからバラードまで完璧に弾きこなす。さすがに元ギター講師だ。このアルバムは初期の圭曲がそろっており、演奏もライブ感にあふれている。フュージョン系のギタリストは必聴である。いかにもギャンバレというギターが楽しめる。

 このあとフュージョン系で2枚出すのだが、突然ハードロック・ギターインストに転向する。と思ったら「Thinking Out Loud」はギターをフルアコのジョージ・ベンソンモデルに持ち替えて、クリーントーンでさわやかフュージョンを奏でるのだ。このアルバムのドラムはデイブ・ウェックルで、総合的になかなか聞き易くてよいアルバムだ。ただ、ブラインドで聞けば、誰もギャンバレのアルバムとは思わないだろう。

 他にもMVPというプロジェクト名で出ている、ホールズワースと弾きまくるアルバムがお勧めだが、友人曰く「ギターをやっているやつ以外は最後まで聞けない」そうだ。

 使用ギターについてはこちらを参照のこと。

 ちょっとくどいけど、聴いてみて。

Discography

solo
 1985 Brave New Guitar
 1986 A Present For The Future
 1987 Frank Gambale Live!
 1990 Thunder From Down Under
 1991 Noteworker
 1993 The Great Explorers
 1994 Passages
 1995 Thinking Out Loud
 2000 Coming To Your Senses
 2001 Resident Alien - Live Bootlegs
 2002 Live in Poland
 2004 Raison D'Etre

Chick Corea Elektric Band
 1987 Light Years
 1988 Eye Of The Beholder
 1988 GRP Super Live In Concert
 1990 Inside Out
 1991 Beneath The Mask
 2004 To The Stars

Vital Information
 1988 Fiafiaga
 1991 Vital Live
 1992 Easier Done Than Said
 1996 Ray Of Hope
 1998 Where We Come From
 2000 Live Around The World
 2001 Show 'em Where You Live
 2004 Come On In

Gambale - Hamm - Smith
 1998 Show Me What You Can Do
 2000 The Light Beyond
 2003 GHS 3

MVP
 1990 Truth In Shredding
 1991 Centrifugal Funk

選外:

 Live in New York / Frank Zappa(フランク・ザッパ)
  ブラック・ページをまるまるドラム譜にする菅沼道昭さんはすごい。そういえば、スティーブ・バイは譜面要員としてザッパバンドに入ったそうだ。

 Four Play / Four Play(フォー・プレイ)
  典型的軟弱フュージョンだが、意外といい。カールトンよりリトナー時代の方がいいな。

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Last Update : 2003/07/01