Nightwalker / Gino Vannelli
(ナイトウォーカー / ジノ・ヴァネリ 81年)
メンバー:
Gino Vannelli(vo), Mike Miller(g), Neil Stubenhaus(b), Joe Vannelli(key), Brad Cole(key), Vince Colaiuta(ds), Michael Fisher(perc), David Boruff(horns)
収録曲:
Nightwalker / Seek And You Will Find / Put The Weight On My Shoulders / I Believe / Santa Rosa / Living Inside Myself / Stay With Me / Sally (She Says The Sweetest Things)
カナダ出身。70年に別名でデビューするが売れず、73年にハーブ・アルパートに見いだされ、「Crazy Life」で再デビュー。AORという範疇には押し込みがたい、ダイナミックな作りが特徴だ。プログレッシブな音づくりとリズムアレンジで、一部の音楽マニアに好評を博していたが、アルバム「Brother to Brother」とシングルヒット「I Just Wanna Stop」(聞いたことあるでしょ)でブレイクした。そのジノが3年振りに出したアルバムが、このナイトウォーカーだ。アレンジの秀逸さ、サウンドの新しさが多くの注目を集め、シングル「Living Inside Myself」もヒットした。当時の音楽業界に与えた影響は大きく、松田聖子もまるまるパクっている。
歌モノにしては、かなり演奏がハードだ。ドラムのヴィニー(当時はビンス、ビンセントと表記されていた)・カリウタのドラムがすごい。素晴らしいアレンジ力だ。ちょっと聞く分には大したこと無いようだが、じっくり解析すると非常に難しいことをやっている。それをそう聞かせないのもヴィニーならではである。よって、このアルバムはドラマガなどの名盤紹介や、有名ドラマーのフェイバリットアルバム紹介における常連である。ドラマーは必聴であろう。ジノ自身もドラマーだったことがあるそうで、ヴィニーはこのレコーディングで抑えめな演奏をすると、もっと叩けと指示されたとインタービューの中で語っていた。
しかし、アルバムのセールスは芳しくなく、次のアルバムまで4年もかかった上に、音楽性もただのポップへと方向転換してしまった。
「Brother to Brother」の78年からナイト・ウォーカーの81年で、ずいぶんとテクノロジーは進化したな。音が全然違うぜ。
Discography
1973 Crazy Life
1974 People Gotta Move
1975 Storm At Sunup
1976 The Gist Of The Gemini
1977 A Pauper In Paradise
1978 Brother To Brother
1981 Nightwalker
1985 Black Cars
1987 Big Dreamers Never Sleep
1990 Inconsolable Man
1992 Live In Montreal
1995 Yonder Tree
1998 Slow Love
選外:
Collaboration / George Benson & Earl Klugh(ジョージ・ベンソン&アール・クルー)
AORジョージ・ベンソンはそんなに好きではないのだが、このアルバムは良くできてる。かなりイージーなんだけど、なぜか好き。曲がいい。ギターもいい。ツアーのビデオではお互いのヒット曲をやるんだけど、それもいいよ。
G-Force / Gary Moore(ゲイリー・ムーア)
ゲイリー・ムーアのハードロック第1段。その昔、日本では未発売でヨーロッパ盤しかなく、結構レアアイテムだった。曲がいい。ゲイリー・ムーアはこいつと1stアルバム「Back on the Street」と「Run for Cover」が好き。
By Any Means Necessary / Gary Thomas(ゲイリー・トーマス)
問題作。デニチェンのドラムとげろげろのメロ。このヒトはフツーのジャズもやります。