これを聞こうA-Z

第12回:K = KISS

DESTROYER / KISS
(地獄の軍団 / キッス 76年)

メンバー:
 Gene Simmons(b,v), Paul Stanley(g,v), Ace Frehley(g,v), Peter Criss(ds,v)

収録曲:
 デトロイトロックシティ / 暗黒の帝王 / 雷神 / 地獄の遺産 / 燃えたぎる血気 / スイートペイン / 狂気の叫び / ベス / ドゥユーラブミー

 最後まで「地獄のロックファイアー」(ROCK AND ROLL OVER)と悩んだが、こっちにしてみた。

 キッスはご存じの通り、メイクとコスチュームで有名なロックンロール・バンドである。70年代中盤に「キッス・アライブ」(全米9位)でブレイクし、本アルバム「地獄の軍団」(全米11位)が爆発的に売れた。「地獄のロックファイアー」はその次作である。これら3作がキッスの絶頂期だ。
 その後、ディスコナンバー「I Was Made for Lovin' You」にみられるように、どポップ路線に方針転換する。また、メンバー内の確執からエースとピーターが脱退すると、メンバーを補充しさらにメイクを落として活動を続ける。それでも当時のメタルブームのおかげでそこそこ売れていて、「リベンジ」は全米6位を記録しているようだ。しかーし、この辺は全然聞いていない。

 95年のMTVのアンプラグド・ライブに、当時のメンバーに加えてピーターとエースが出演したのだが、ここで好評だったのでオリジナル・メンバーの4人でメイクを復活させツアーを再開したのが96年だ。しかし「サイコ・サーカス」のセールスが思わしくなく、01年のツアーを最後に解散した。と、思いきや、まだツアーをやってる。(--;)

 初期のキッスの曲って、よくできてる。コピーしてみるとわかるんだけど、こんな単純なリフでよくこんなかっこいい曲が出来るなと思う。それと、リフづくりのパターンが各曲とも似てるのね。でも、それを感じさせない。ポール・スタンレーって才能あるな。では、ロックンロール・オールナイトを弾いてみましょう。次にブラック・ダイアモンド。はい、ファイアー・ハウス。ね、ちゃららららららが一緒でしょ。

 ステージングがすごいことでも有名だ。血を吐く空を飛ぶ火を噴くギターからは煙やロケット弾が出るドラムはせり上がる。まさに、エンターテインメントだ。97年と01年の2回も東京ドームに行ってしまった。ぜひライブビデオを見よう。

 コピーがラクってのもギター・キッズたちにはいい。とっつきやすくて、バンドも組みやすい。こういうバンドが売れればギターも売れるのになと、某楽器店長も言っていた。イングヴェイじゃ弾けないもんね。

 ラブ・ガンが出たときにはがっかりしたけど、「Christine Sixteen」「Shock Me」が入ってるんだから捨てたもんじゃないんだな。

 「キッス・アライブ」「地獄の軍団」「地獄のロックファイアー」の3枚を聞いてくれ。

Discography
 1974 KISS / 地獄からの使者
 1974 HOTTER THAN HELL / 地獄のさけび
 1975 DRESSED TO KILL / 地獄の接吻
 1975 ALIVE! / 地獄の狂獣〜キッス・アライブ
 1976 DESTROYER / 地獄の軍団
 1976 ROCK AND ROLL OVER / 地獄のロックファイアー
 1977 LOVE GUN / ラブガン←なんで「地獄」が付かない?地獄の巨砲とか(笑)
 1977 ALIVE II / アライブ2 これまた地獄なし
 1979 DYNASTY / ここから聞いてない
 1980 UNMASKED
 1981 (Music from) THE ELDER
 1982 KILLERS
 1982 CREATURES OF THE NIGHT
 1983 LICK IT UP
 1984 ANIMALIZE
 1985 ASYLUM
 1987 CRAZY NIGHTS
 1989 HOT IN THE SHADE
 1992 REVENGE
 1993 ALIVE III
 1996 UNPLUGGED
 1997 CARNIVAL OF SOULS
 1998 PSYCHO CIRCUS


選外:

 All the Way Live / Karizma(カリズマ)
  知名度の低い西海岸系のフュージョンバンドである。自殺してしまったカルロス・ベガのドラムがいい。ご冥福をお祈りします。現在は、ヴィニー・カリウタが叩いている。メンバーはデビッド・ガーフィールド(key)、マイケル・ランドゥ(g)、ニール・スチューベンハウス(b)

 Still Live / Keith Jarrett(キース・ジャレット)
  1枚選ぶのが難しいキース・ジャレットだ。むちゃむちゃ出てるので。ま、スタンダーズのこれにします。映像も出ており、一番なじみがある。リズム体は、ジャック・ディジョネットとゲイリー・ピーコックです。

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Last Update : 2003/08/04