94年10月、オデッセイを発売し好評価を得る。商品構成がセダン中心でバブル以降の販売減に苦しんだホンダは、RVラインナップの拡充に注力し始めていた。
95年10月、東京モーターショーに、ステップワゴンのコンセプトモデル「F-MX」が出展される。このショーでは同時に、市販が決定された「CR-V」、コンセプトモデルの「S-MX」が発表される。
96年5月、初代デビュー。シビックをベースとしたFFレイアウトによる床の低さと、道具に徹したスクエアなスタイル、戦略的な低価格などにより、一気に人気モデルとなった。エンジンラインナップは、本来は1.8Lが限度のB型エンジンを、苦肉の4連スリーブで2.0Lに拡大したB20型のみで、トルク特性は低速寄りにチューンされ、出力は125PSに抑えられていた。また、コストと居住性からスライドドアは左側のみに採用された。
ステップワゴン、CR-V、S-MXは、いずれもシビックのプラットホームをベースとし、エンジンもほぼ共通のB20型を採用していた。RVのラインナップを急速に作り上げるために、このような手法が採られた。
初代ステップワゴンとCR-Vは人気機種となり、国内市場の拡販に大きく貢献した。
01年4月、2代目デビュー。キープコンセプトだが、若干大型化され、5ナンバー枠ギリギリとなった。エンジンはK20型 2.0L DOHC i-VTEC (160PS) となり、走行性能と燃費の向上を図った。
03年6月、マイナーチェンジではデザインが大幅に変更され、K24型 2.4L DOHC i-VTEC (162PS) を搭載したグレードや、若者向けの「スパーダ」シリーズが追加された。
2代目は初代に続き、好セールスを記録した。
05年5月、3代目発表。女性ユーザーをターゲットに、取り回しを優先して全高を低く、全長を短く変更した。また、要望の多かった両側スライドドアを採用。さらに、低床フロアをうたい文句にし、リアサスはダブルウィッシュボーンからツイストビームに変更された。エンジンは2.0Lと2.4Lの2仕様で、2.4L/FFにはCVTが採用された。
07年11月、マイナーチェンジで、フロントマスクとフロントバンパーのデザイン変更、2代目に設定されていた「スパーダ」が復活し、キャプテンシート仕様も登場した。
3代目は、セレナやノアと比べて小さいことなどから、セールスが伸び悩んだ。
09年10月、4代目デビュー。弱点であった大きさだが、全高は45mmアップされ1,815mm、全長は50mm延長され5ナンバー枠一杯に戻った。エンジンは2.4Lを廃止して2.0Lに一本化し、FFにはCVTを採用した。3列目はリアフロアの構造を工夫することで床下にすっぽり格納できる、床下格納シート(ミラクルシート)を採用した。また、ノーマルとスパーダの2仕様を当初からラインナップ。オプションで、世界最大級のガラス面積を誇るスカイルーフを設定した。
現状、セールスとしてはモデル末期のセレナと同等だ。今後どうなるのか。