これを聞こうA-Z

第30回:Z = The Zawinul Syndicate

The Immigrants / The Zawinul Syndicate
(イミグランツ / ザビヌル・シンジケート 88年)

メンバー:
 Joe Zawinul(key), Scott Henderson(g), Abraham Laboriel(b), Alex Acuna(ds, perc), Cornell Rochester(ds), Rudy Regalado (perc), Richard Page, Perri (Carolyn, Darlene, Lori, Sharon), Rudy Regalado, Joe Zawinul, Alex Acuna, Yari More(vo,cho)

収録曲:
 March Of The Lost Children / Criollo / Shadow And Light / King Hip / No Mercy For Me (Mercy, Mercy, Mercy) / The Devil Never Sleeps / You Understand / From Venice To Vienna

 「Josef Erich Zawinul」は33年、オーストリアに生まれ、6才でアコーディオンを演奏し始め、クラシック・ピアノを勉強するようになる。George Shearing、Erroll Garnerらの影響で次第にジャズに興味を持つようになり、52年にはヨーロッパで演奏活動を始める。58年にバークリーの奨学金を得てアメリカに移住する。Maynard Fergusonのバンドがキャリアのスタート。多くの有名ジャズミュージシャンのサイドマンをつとめる。61年にCannonball Adderleyのバンドに入り、67年にはザビヌル作曲の「Mercy, Mercy, Mercy」がビルボードのポップチャートのトップにランクされる。この頃から、徐々に電気音楽へと傾倒していく。66年に1stソロをリリース。69年にはマイルスバンドの「Bitches Brew」「In A Silent Way」という歴史的作品に参加。71年にキャノンボールのバンドを離れ、ウェザーリポートを結成。WR名義だがショーターは2曲しか参加していない、実質ザビヌルのソロであった「This Is This」を85年にリリース後、WRを解散。その後、リズムマシンを導入し、ウェザー・アップデイトという名前でツアーを開始し、これがザビヌル・シンジケートの前身となる。88年に本作をリリースし、好評を博す。92年までに3枚の作品を残すが活動を停止。その後、数枚のソロを発表している。

 ザビヌル・シンジケートとしては4枚のアルバムが残っている。ソロの「My People」もほとんどこのバンドのメンバーだ。「World Tour」はリチャード・ボナが参加したことで、大きな話題を呼んだ。本作は1枚目。こいつはなかなかよくできている。ギターはスコット・ヘンダーソンだし。いわゆるワールド・ミュージックといった音楽性で、なかなかザビヌルっぽくてよい。「Mercy, Mercy, Mercy」もはいっている。まあ、ウェザーリポート後ジャコ期の延長だ。ザビヌルのみょーなメロディにパーカッションがうまいことからむというスタイルの頂点ではないかな。

 でも、これ以降はもひとつなんだよね。

 ウェザーリポート再編のハナシはいつもあるんだけど、どうなのかな。

Discography

The Zawinul Syndicate
 1988 The Immigrants
 1989 Black Water
 1992 Lost Tribes
 1998 World Tour [live]

Joe Zawinul Solo
 1957 Joe Zawinul and the Austrian all stars 1954-1957
 1965 The rise & fall of the tird stream
 1966 Money In The Pocket
 1967 Stream
 1970 Concerto retitled
 1971 Zawinul
 1985 Dialects
 1996 My People
 1996 Stories Of The Danube
 1999 Mauthausen
 2002 Faces and places

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Last Update : 2004/11/08