まだソナーを集め始めてない頃に入手した。
D-505などの、フォニックが出る前のスネアだ。
The Unofficial Sonor Virtual Museumってとこに、ソナーの昔のカタログがある。75年のカタログに載っているが、69年と79年には無いから、70年代中頃のものだ。当時のセットの名称はチャンピオンで、フォニックが出る前のものだ。
ソナーの古いスネアについては、こちらを参照ください。
胴は、当時としては画期的な継ぎ目のないスチールシェルでシームレス・フェローマンガン・スチールと称されている。ボルトはまだ、D-515のようなルーズレス・システムでない。スイッチも古い。スイッチ側にスナッピーの調整が無いのは珍しい。
いつものように、ばらして磨いて組む、と思いきや、ラグを止めるボルトのワッシャーがヘンだ。今まで見てきたスチールのスネアだと、ゆるまないようにお椀を伏せたような形のワッシャーがはいる。しかし、こいつはその形状が芳しくなく、ネジをいっぱいまで締め込んでもラグが動くのである。うーむ、こういう設計なのかな。でも、ラグが動くのは前代未聞である。で、どうしたかというと、パールのぼろいスチールスネアをヤフー・オークションで落とし、そいつのワッシャーを使った。また、内蔵ミュートは当然のように外した。ヘッドはいつものレモだ。スナッピーはカノウプスのメッキ無しにしてみた。このスナッピーはビンテージのスリンガーランドを参考に作られているそうだ。
さて、叩いてみましょう。おお。いい感じ。ややおとなしめで、ミュートなしでも暴れない。自分好みにうまくまとまる。ピッチが高めでも、詰まる感じがない。パワーはほどほどで好ましい。スチールって材質のイメージからキンキンすると思われているが、ウッドの方が高い倍音は出るのだな。おっと、スナッピーがちょっとセンターからずれたが、片側調整なのでドライバーが無いと直せない。ここがちと面倒だが、現有のソナーはみんな片側調整だね。
オープンで軽やか。キレがいい。中古だと3〜4万くらいで買えるので、見つけたらぜひ入手しよう。
SONOR Steel Snare D-454
(ソナー スチール スネア)
サイズ: 14×5
シェル: スチール 0.8mm(シームレス・フェローマンガン・スチール)
カラー: クロムメッキ
フープ: スチール・プレス 8テンション
スイッチ: スタンダード・スイッチ 片側調整
スナッピー: カノウプス 20本 メッキ無し 内面当たり
ヘッド: 打面 レモ・コーテッド・アンバサダー
裏面 レモ・スネアサイド・フラットタイプ
年式: 70年代中頃