ドラム

SONOR Steel Snare D-454

 まだソナーを集め始めてない頃に入手した。

 D-505などの、フォニックが出る前のスネアだ。

 The Unofficial Sonor Virtual Museumってとこに、ソナーの昔のカタログがある。75年のカタログに載っているが、69年と79年には無いから、70年代中頃のものだ。当時のセットの名称はチャンピオンで、フォニックが出る前のものだ。

 ソナーの古いスネアについては、こちらを参照ください。

 胴は、当時としては画期的な継ぎ目のないスチールシェルでシームレス・フェローマンガン・スチールと称されている。ボルトはまだ、D-515のようなルーズレス・システムでない。スイッチも古い。スイッチ側にスナッピーの調整が無いのは珍しい。

 いつものように、ばらして磨いて組む、と思いきや、ラグを止めるボルトのワッシャーがヘンだ。今まで見てきたスチールのスネアだと、ゆるまないようにお椀を伏せたような形のワッシャーがはいる。しかし、こいつはその形状が芳しくなく、ネジをいっぱいまで締め込んでもラグが動くのである。うーむ、こういう設計なのかな。でも、ラグが動くのは前代未聞である。で、どうしたかというと、パールのぼろいスチールスネアをヤフー・オークションで落とし、そいつのワッシャーを使った。また、内蔵ミュートは当然のように外した。ヘッドはいつものレモだ。スナッピーはカノウプスのメッキ無しにしてみた。このスナッピーはビンテージのスリンガーランドを参考に作られているそうだ。 

 さて、叩いてみましょう。おお。いい感じ。ややおとなしめで、ミュートなしでも暴れない。自分好みにうまくまとまる。ピッチが高めでも、詰まる感じがない。パワーはほどほどで好ましい。スチールって材質のイメージからキンキンすると思われているが、ウッドの方が高い倍音は出るのだな。おっと、スナッピーがちょっとセンターからずれたが、片側調整なのでドライバーが無いと直せない。ここがちと面倒だが、現有のソナーはみんな片側調整だね。

 オープンで軽やか。キレがいい。中古だと3〜4万くらいで買えるので、見つけたらぜひ入手しよう。

SONOR Steel Snare D-454
  (ソナー スチール スネア)
 サイズ:   14×5
 シェル:   スチール 0.8mm(シームレス・フェローマンガン・スチール)
 カラー:   クロムメッキ
 フープ:   スチール・プレス 8テンション
 スイッチ:  スタンダード・スイッチ 片側調整
 スナッピー: カノウプス 20本 メッキ無し 内面当たり
 ヘッド:   打面 レモ・コーテッド・アンバサダー
        裏面 レモ・スネアサイド・フラットタイプ
 年式:    70年代中頃

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Last Update : 2007/12/12