解説

歴史 フランク・ギャンバレ・シグネーチャー

 フランク・ギャンバレについてはこちらを参照。

 フランク・ギャンバレのシグネーチャーであるIbanez FGMは、540S(sabre)というモデルをベースとしている。しかし、資料が少ない。ネットを漁ってもほとんど引っかからない。国内の価格もわかりゃしない。

 彼はこいつをずっとトレードマークにしていたが、99年ヤマハにスイッチしている。さらに、現在はカービンからシグネチャーモデルが出ている。

 ギャンバレが脚光を浴びるのは87年にチック・コリア・エレクトリックバンドに参加してからだ。加入当時のライブが先日WOWOWで放映されたが、そこでは黄色の540Sを使っており、ポジションマークはドットだ。ピックアップは彼の定番であるディマジオのスーパーディストーションとHS-3だろう。ジェフ・バーリンのベース教則ビデオもこれだ。また、同87年発表の「LIVE!」のジャケットには、ポジションマークがシャークインレイと呼ばれる鮫の歯だかひれだかようなやつで、その色がシェル(貝殻)色のものが写っている。CDや教則ビデオのジャケットなどで見られるのは、この仕様がほとんどだ。その後、89年のエレクトリックバンドのライブではボディが黒のものも使っている。そして、FGM100の発表が91年で、92年にエレクトリックバンドを脱退。彼がソロも含めて最も売れていたのはこの頃なので、FGMの発売時期も妥当か。

 満を持して発売されたFGM100だが、ギャンバレは黄色ではなくサーモンピンクを選んだ。なので黄色のFGM100を使っている写真や映像は全くない。こいつの特徴は、ポジションマークがシャーク・インレイでそれがボディと同色であることと、フロントとミドルのピックアップがibzというDiMarzioのOEMのものであることである。FGMはその後、94年にマイナーチェンジがあって、インレイがシェルカラーになり、センターピックアップがHS-3からファストトラックに変わっている。さらに97年、400になった。これはスティーヴ・スミス、スチュアート・ハムとのトリオであるGHSのアルバムジャケットで、紫色の物を見ることができる。その後、99年にヤマハにスイッチし、さらにカービンへと移籍した。

使用ギター変遷
 年   モデル  ポジションマーク    ピックアップ
 〜87  540S   ドット         HSH
 87〜  540S   シャーク、シェル色   HSH
 91〜  FGM100  シャーク、ボディ同色  HSH
 94〜  FGM300  シャーク、シェル色   HSH
 97〜  FGM400  ネックサイド      SSH
 99〜  AES-FG  ドット         SSH
 ?〜   FG-1   スクエア        HH

(註:ピックアップの"S"はシングルサイズ・ハムバッカーを含む)

 ということは、今までFGMだと思って見ていた黄色のギターは、ほとんどが540Sのカスタムなんだな。

 なお、ワタクシが所有しているのは、ibanez 540S(画像のギター)だ。

 ということで、フランク・ギャンバレ・シグネーチャーを1本いかが?

Frank Gambale Signature

Ibanez FGM 100 (1991〜1994)
 Body:   Sculpted Ultra thin offset double cutaway Mahogany
 Neck:   One piece maple, 22 fret Rosewood fingerboard
       Color matched "Shark tooth" inlay
 Hardware: Black Hardware, 6 in line tuners and double locking vibrato.
 Pickup:  DiMarzio Super Distortion /Ibanez Single Coil / Ibanez Humbucker
 Control:  Volume, tone, 5 way selector switch
 Color:   Desert Sun Yellow, Pink Salmon & Sky Blue

FGM 200 (1994〜1996)
 Neck:   Clay dot inlay
 Pickup:  DiMarzio Super Distortion x2 /DiMarzio HS-3
 Hardware: Gotoh fixed bridge
 Color:   Black & White

FGM 300 (1994〜1996)
 Neck:   Pearl "Shark tooth" inlay
 Hardware: Double locking vibrato
 Color:   Desert Yellow Sun & Metallic Green

FGM 400 (1997〜1999)
 Neck:   Pearl block "Frank Gambale Signature" at 12th fret
 Pickup:  DiMarzio Super Distortion /DiMarzio Fast Truck x2
 Color:   Blazer Blue & Quilted Top Maple

YAMAHA AES-FG (1999〜?)
 Body:   Philipine Mahogany
 Neck:   Maple + Buvinga 5 piece bolt on, 22 fret with Ebony fingerboard
 Hardware: Wilkinson VS-100G bridge, Sperzel tuner
 Pickup:  Seymour Duncan Hot Rail ×2 / Seymour Duncan JB
 Color:   Black & White

CARVIN FG-1 (?〜)
 Body:   Semi Hollow, Maple top, Mahogany back
 Neck:   Mahogany 22 fret with Ebony fingerboard
 Hardware: Carvin
 Pickup:  Carvin S22B, S22J
 Color:   Deep Vintage Burst Quilt

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Last Update : 2005/04/11