解説

ドラムハード グレッチ・レナウン・ストレーナー

 グレッチのレナウン・ストレーナー(Renown Strainer)について書く。

 グレッチの4105に付いているスイッチだ。

 バラして洗ってグリスアップして組んで、使ってみたところ、なんと、スイッチのオンオフにすごく力が要る。古い華奢なリンク構造なので、いまにも壊れそうなカンジだ。なんだこれ、使えねー、と思ったが、調整できるかなと機構を見てみた。すると、驚愕の事実が判明した。(それほどじゃないって?)

 パーツは大きく2つに別れていて、スナッピーのひもを上下に動かす部品とレバーが一ひとつの部品なっている。レバーのリンクの先がボディ側の部品にネジでくっつき、そこが調整ネジで上げ下げされる。ってわかるかなあ。画像をよく見て下さい。

 なお、上の画像は調整後の、スイッチオンの状態。

 下がスイッチオンオフの画像なのだが、オン時のレバーのストッパーは、ボディ側部品のフランジだ。なので、スナッピー調整ネジを上げ下げすると、ストッパーの位置が変わり、レバーの作用角度が変わるのだ。ネジをゆるめにすると真ん中の状態なのだが、ネジを締めていくと作用角が大きくなるのね。

 下図に概念図を示したが、リンクやカムで構成されており、オフからレバーを動かしていくと頂点に達し、そのちょい下で止まるような構造になっているものが多い。この赤い矢印が小さいとスイッチが外れやすくなり、大きすぎると今回みたいに過大な力が要る。いい塩梅にしなければならない。例えばラディックのユニバーサルは、この矢印が小さすぎたのでカムの部分を加工した。

 ということで、ネジゆるめ、つまりスナッピーが付いている部品を下目に調整することで、いい状態にできる。

 ああめでたしめでたし。

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Last Update : 2019/02/03